……自分が、簡単に死んでしまう存在って、わかっているのに。
それを、それこそ簡単に齎しうる存在相手に、なんでそこまで言っちゃうんですか。
生を感じるために触れ合うなら、他でもできるでしょうに、なんでよりによって俺なんですか。
…………酔狂なのにも程があるでしょ。
[呆れたように言いながら、何故か、一番言うべきはずの拒絶が言葉にならなくて。
話を切り上げて立ち去ってしまえばいいだけのに、何故かそのための旋律も紡げなくて。
だからと言って、受け入れる言葉を紡ぐ事も、伸ばされた手に応える事もできぬままに、立ち尽くす。*]