[ 今日もまた説得を諦めた母を見送り。 いつものようにベランダに出る。 臨む海の白はもう見えない けれど、目を閉じればいつもの白が広がる。] 破壊のための創造なのか。 創造のための破壊なのか。[ 虚に聞いても嗤って答えやしなかったけれど。 真理なんて必要ないのだろう、やはり。 己の中に答えがあれば―――――。] 別に……どちらでもいいですね。[ 答えは必要ない、が答えだ。]