[落ちる中、背を打つはずの衝撃を耐えようと目を瞑ったまま息を詰めて。
けれど受けた衝撃は、予想したものと全く違っていた。
誰かの腕が自分を抱えていると解ったのは、一瞬の浮遊感と、着地した際の軽い揺れの後]
…すいません。
僕も落ちるつもりじゃなかったんです、が。
[>>2425聞こえた溜息と、向けられた声にようやく閉じていた目を開けて言い訳をしかけ。
見えた顔に、ようやく誰がいたのか解って、おや、と瞬いた。
大丈夫かという声に頷きを返しながら、飾らない笑みを浮かべて]
助けてくれてありがとうございます。
お久しぶりですね。
[そう向ける声も、姿も。
彼の記憶にあるものとは似て非なるものだったろう。
いつかの夢であったのは、もう少し体が大きくて、凹凸が少なかったものだから。*]