―少し前:流水の精霊界―
[ぐぐぐぐ、と水鏡に寄る大きな目。
そこに映るは、銀の世界。応竜と呼ばれるドラゴンや、羽のない銀色の竜や、そして――
はらり、と金色の髪が肩から滑り落ちてぽちゃりと落ちる。
水鏡には波がたち、うつる絵が揺れる。]
あ、あわわ、み、見えなくなっちゃう!
落ち着いて、おちついてー!
[手を水鏡に触れないようギリギリのところで揺らし、精神を集中。
ん、んん!と喉を鳴らした隙に、膝の上からコロリと赤いものが転がって水鏡にぽちゃんと落ちた。
大きな波が水鏡にたち、うつっていた絵は完全に消える。]
あああああッ!!
またやっちゃった!!!