−そのころの陽光界−
[相変わらずの表情の薄い瞳で報告を聞く]
───で?
[特にリアクションはない。
だから何だと言いたげに、金の瞳の王は退屈そうにため息をつく。
むしろこれはどうみても部下が空回りであわてているようにしか見えない。
いっそ哀れな光景でもあるだろう]
…ヘルガがいるだろう。
あれにまかせる…これくらい、どうにかしてもらわねば困る。
[要するに丸投げしたわけだが。
既に興味を失ったのか、問題ないと判断したのか。
暇をもてあまして遊びに来た火精の王を出迎えるために陽精の王は座から重い腰を上げる。
至極めんどくさそうに。]