―雷撃界―ねえ。見て、クインジー。セシリアから手紙を貰ってしまったの。[絶えず雷の轟く世界に、のうのうと現れる翠樹王。界の狭間で、雷に怯えていた幼子は、無垢な笑みだけをその面影に残している。]娘の面倒くらいちゃんとみなさいって。元気にしているんだから良いじゃない。ねえ。それに、あなたがライデンを寄越してくれていたから。[翠樹王は昔の級友から久しぶりに手紙が届いた、とでも言いたげに、楽しそうである。]あのひと、お節介なの。[白い紙を大事に持ち、笑った。]