>>2592
[オバサンと言われるのは不愉快だが、人間の小娘ごときに実年齢を告げるのは更に屈辱。
ニッと笑う笑みに目を眇めて、薄く唇を開く]
減らず口が多いことォ。
随分と余裕ねェ。
[紅の飛沫に薔薇色の瞳に浮かぶは愉悦。
棘についた血は瞬く間に消えて、女の髪を仄かに染める糧となる]
アァン、生意気なだけあって活きのいい血だわァ。
もっともっとちょうだいな…ァーッ!
[薔薇の化身である女に火は大敵。
咄嗟に空に逃げるも、炎は茨の鞭を伝い手首を舐める]
――ッ、いきなさいィ!
[炎を纏ったままの茨を、少女へと放つ。炎の蛇のように]