>>2659機
[訝りの色宿しつも拒絶無き様子に、私は白金の睫毛を伏せる。
指先が触れし枷は冷たく、両の手を添えるよに持ち上げれば、その重みに柳眉が顰められる]
……傷つけられるは、痛うございます。
そして、囚われるも、痛く…苦しいと、知っておりまする。
私はそれを――好みませぬ故に。
[自らの望みでするのだと、言外に告げて。
私は強く目を閉じて、白金の輪に宿る菫青石の天蓋へと口付ける]
《――どうか、力を――》
[面上げし瞳に宿るは、天聖が輝き。
真白の真珠抱きし一角を、枷へと静かに押し当てて―――祈るは]
――どうか、自由に――