[木漏れ日差し込む木立の中、ふらりと歩く。
やや伏した瞳は何事か思うよう。
常の飄々とした風とは真逆の物憂げな様子の内、廻るのは自身も思いも寄らなかった幾つかの出来事]
……我ながら、何をしているのやら。
[ふと、足を止めて小さく呟く。
それから、廻っていたものを一端断ち切るように、ふる、と首を左右に振って]
……ん?
[気配と、風が運ぶ微かな声に気がついた]
これは……一方は、ですけど。
[気配の一方は、よく見知った魔族のもの。
もう一方には、覚えがあるようなないような。
それに疑問を感じて、足をそちらに向けて]