「おやそれは残念。
ですがお互いを知る機会はほぼ無いでしょうね。
私は基本的に出歩きませんから。
次に会うことも無いでしょう……またこのようなことにならない限りは」
[おどけるような仕草をしながら、拒否された小瓶を懐に戻す。
警戒されるのも拒否されるのも、特に思うところは無い。
相手が誰であれ、男は深く関わるつもりは毛頭無かった。
故に名も聞かれない限りは口にすることは無い]
「では私はこれで。
また会わぬことを期待していてください」
[終始消えぬ笑みをアミルに向け、男は白虎へと跨る。
火の車輪を足元に置く白虎が、ふわりと宙に浮いた**]