[楽士の髪に付いた葉に意識がいっていたから、楽士本人の反応に気付くのは遅かった。
動かないでとお願いしたから、ではなく。
動けなくなったなどと夢にも思わず、肩に置いた手に力をかけて懸命に背伸びをして]
あと、ちょ、…っと、
[んー、と頑張って手を伸ばして、葉に手が届くと何だか成し遂げた感じの笑顔になった。
もう背伸びをする必要は無くなったので、肩からも手を離して]
体重かけちゃってすいません。
髪に落ち葉がついてらしたので……、
楽士さん?
[葉っぱを手に、取れましたよと笑いかけようとしたところでやっと楽士の様子に気付き。
どうかしたのだろうか、と不思議に首を傾げた*]