>>3196時[黒の流れ揺れて、振り向くは時の竜。私はそれに目を細め、ただ静かに彼の竜の言葉を待たん]……えぇ。否…いいえでしょうか…[逡巡の後かけられし言葉に、私は曖昧に首を振る。聞きたいことがそれでなく、問いたいことがそれでなき事は互いに――判っていると知るが故に]……覚えてらっしゃいますか、あの時の事を…[私は緩やかに――脚の傷はなけれども、追い詰めたくはない故に――丘を登ってゆく。風に言葉が攫われはせぬよに]