[季節外れの紅が揺れるのを視界の隅に捉えつつ、抱えていた竪琴をそ、と下して、癒しの力を手に集める]
……何を基準に、ちょっと、と判じているんですか。
結構な重傷でしょうに。
[零された言葉に返すのは、やや呆れたような響きの言葉。
声量落として告げられた言葉>>3240には小さく息を吐いて、両の手に集めた白の光を傷へと当てる。
生命育む天の女神より分かたれた力は、ゆっくりと痛みを取り除き、傷を癒してゆく]
……こうして、癒しの力が使える内はいいんですけど。
もう少し、ちゃんと、考えてください。
『私』が振るえる力にも、限度があるんです、から。
[己が力が及ぶ範囲と知れれば、安堵からこんな突っ込みが口をつくものの。
いつもは制御している一人称が乱れた事には、すぐには気づけなかった]