む? 奴の姿がないな……。
[カレーと牛乳を振る舞われた辺りまで戻って来たのだが、肝心のカメラの姿は見当たらず]
かくなる上は、上空から探すしかないな。
苦心の末に身に付けた大技が、役に立つ時が来たようだ――
[腰を低く落とし構える。
折しも吹き始めた風が、白のマントを棚引かせた]
――とうっ!
[掛け声と共に、片腕を天に突き上げ飛び上がる。
足裏から炎が噴き出し、ロケットのように赤色の体を上空へ加速させていく]
どぅりゃっ!
[ズボッと効果音の付きそうな勢いで雲を突き破り。
一度上昇を止めると、マントを使ってふわふわと身体を安定させた]