去り際の楽士の言葉>>4022は、聞こえずともその意識には確りと刻み込まれる]
[それは楽士の力故か、それとも男の潜在意思故か]
[暫しの時間の経過を経て、男は薄らとその目を開ける]
……何か、とんでもないもんに見込まれちまったみたいだ、なぁ
[はは、と笑いを零して、懲りもせず痛みに見舞われて]
[地に落ちていた手、軽くそれを撫でとん、と叩く]
……『地精 ノーム』
悪い、ちっと力、分けて……起きられる程度でいい
[呟くのは幼いころからしていた「妖精への願い事」]
[ふわりと陽炎が立ち昇って、それが納まってから、ようやく男が体を起こす]
[そうして巡らせる視線の先、見つけたのは、いつの間にか元のメモ帳に戻った「言伝えの葉」]