─ 森 ─
[丈の低い草を踏みながら森を進み、一度足を止めると掌にあるコンパスを確かめる。
それを繰り返してしばらくして、ウィルは短く息を吐いた]
……そもそも40km以上を歩くのは無謀だったかしらね。
箒で空からアプローチかけた方が早かったわ。
[今更なことを言って辺りを見回す。
左耳から下がる青い羽飾りを揺らしながら、辺りに気配が無いかを探した]
───誰か、居るのかしら?
[隠れようとする気配>>4197は動物のようには思えない。
仕事柄、危機感知や気配感知には敏かった。
まだ距離はあったのだが、足を止めたまま気配のする方へと声をかけてみる。
距離を縮めなかったのは警戒の意味もあったが、相手の警戒も感じ取ってのことだった]