「……ルーサー……ギルバート……アーノルド……クインジー…………」[同じ船に乗っていた、騎士団の仲間たちの名を呟く。 海を越えた先にある隣国への同盟の使者を護衛する任を受けたのは、使者であるナサニエルの幼馴染みだった...が率いていた小隊。 すべては、過去形。 あの嵐の中。 他の者が助かった可能性はほとんどないだろう。 自分が助かった事さえ、奇跡的な事だと思っている。]