重要……やっぱり、そうなんだね。
[冗談っぽくも聞こえたそれ>>*16は、けれど何処か、本当に「命かけてる」事態を経験していると示す言葉にも捉えられるものだった。故に零すコエは真面目な色に。
それから、彼が告げた提案>>*17に意識は向いた。]
そういえば『宴の最初に餐されるもの』なんて、あの人は言っていたね。
[その語がここで零れたのは、『ご挨拶』なんて言い回しに含められた意味を、漠然と理解することができたから。
そう、理解することができた。
そう、なのだけれども。]
こちらからはちゃんとした挨拶、しそびれちゃってたし。
『ご挨拶』を忘れてどんなことがあるかも解らないし、ね。
その時はあたしも、行くだけ……行ってみる、よ。
[提案されたことを止めようという心算は無かったが、語尾は下がり調子になっていた。
相手の軽い口調とは異なり、乗り気でないとも取れる声色。
『他者を殺さなければ、生き延びられぬ』。その事実《ルール》は確かに刻み付けられていて。
そんなゲームに非ずとも、そんな世界が、理不尽な世界があるということも、自分自身、知っていた心算だったが――。**]