[あの時彼は――「彼」だ、とメーフィエは思っていた――礼の言葉こそ返してきたものの>>*15。その柔らかな笑みとコエの中に、「生きる」という語は挟まれていなかった。]――――…あたしも、十分に気を付ける、から。[「一緒に」生き残らねば。「あたしは」生きなければ。心に繰り返し呟きながら、けれど「任せる」と告げた言葉に従うかのように。この時アレクセイとキリルを、敢えて探しにいくことはしなかった。]