[強調に返されるコエは無かった。
けれど、込めた意はきっと伝わっているだろうと、言葉重ねはせず。
床に倒れた女から広がると同じ紅を口唇に乗せた後。
青年へと紡いだ言葉に返されたそれ>>*21を聞いて、苦笑を笑みに変えた]
背負わせるという言い方がお気に召さないなら。
自分の役割を人に任せきりにするは性に合わない、でも良いですよ。
[口内に広がる味は、正直少しも美味くなどない。
それでも生理的な吐き気を感じる事無い程度には、自分の身体は『ゲーム』に馴染んでいるよう。
向き不向きはともかく、これが自分に課せられた役割という認識を心に刻んで]
私も、死ぬ訳にはいかないんですよ。
私の命は、私だけのものではありませんから。
[『ゲーム』の駒としてではなく。
「アレクセイ」としての、意思をコエに乗せた]