[それから踏み込んだ先の書斎。主人たる女の顔には、初めに出会った時と変わらぬ笑み。ベルナルトが掛ける言葉に対しても、何も返すことなく、ただわらうばかり。変わらない――それでも、そんなアナスタシアの面立ちを見て抱くのは、怖さだったり、苛立ちだったり――。]酷い人だよ。[ベルナルトのあとから、けれども、メーフィエがアナスタシアに発せたのはこれだけ。愉悦などなく、けれども嫌悪や怯えを示すこともなく――。]