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─宿屋・一室─
[水桶とタオルを運び込んだ先には、ヴィリーに側にと頼まれたリッキーの姿]
カヤにはウチ、ついてるから、大丈夫。
なんかあったら呼ぶから、戻っても、平気、だよ?
[精一杯、笑いながら言うものの。
何かしら、無理をしているのは窺い知れるか。
それを、彼が他者に告げるかは、知る由もないのだが。
ともあれ、リッキーを酒場へ戻らせると、ため息をつきつつ、濡らしたタオルをカヤの額に]
あー……着替えとかも、必要かなぁ。
…ルーミィ。
人狼が居ようが居まいが、自衛団も覚悟を決めてんだ。
俺らが動かなくても奴らが動く。
その先に待つのは何か…分かるだろ?
[人狼と言うものがお伽噺だともそうじゃないとも言い切らない。ただこの先に待ち構えているだろう可能性の一つを示し、諭すように言葉をかけた]
ん、ああ。
今持って来る。
[ヴィリーに皿を、と頼まれると承諾の意を向けて厨房へと。カレー用の皿を持って来て皆が食べれるようにした]
[嗤い声に苛立ちを隠せない]
近しいモノ?
あんたは何を知ってる?
[それは鮮明に。あの夜の獣の姿が何度も過ぎる。
恐ろしい獣の姿。反面、美しいとも思えた。
ヴァイオラ、と名乗る姿なき声の存在に鼓動が早まるのが分かる]
あんた達も…人狼なのか……?
[覚悟は決めておけ、という言葉に小さく溜息を零す。
女王に剣を捧げた騎士として、戦場に立った事もある。
数日稽古をしていなかったので多少体は鈍っているが、それでも僅かな素振りで少しは勘も取り戻せた気がする。
けれど。将でも騎士でも兵でもない人々と殺し合いをしろ、という言葉には素直に従える筈が無い。
ゲルダとヴィリーは恩人なのだから、尚更だ。
そんな事を真面目な表情で考えながらも、手と口は思考とは切り離されたようにカレーライスを食べている。]
あ?
[アーベルのほうに視線を向け、手をひらり]
専門分野っつっても、俺が読んだ限りの伝承はどれも似たりよったりだったぜ?
特に対策面ではほぼ同じだ。
銀が効くとかはよく聞くが――……あぁ、
[ふと虚空に目を滑らせて]
そいや、能力持ちが現れる、なんて話もあったな。
真理だな、ヴィリーさん。
ダーヴィッドってのはその人か。
[既にカレー皿を手にしている青年を改めて見る。
最初は訝しげに、それは少しずつ方向を変えて]
…王国騎士?
[式典でそれなりに目立っていたような、と。
過去の記憶を手繰り寄せて疑問符を投げた]
…――山犬ですか。
[リディの妙な例えに、
しかしながら生物学者の唇の端は微かに持ち上がる。
――2mmくらいだろうか。]
でしたら、またデザートを食べるといいです。
私の食べさしですが――貴女は構わない人でしょう。
[自分が食べていた皿をリディの前へと置いた辺りで、
幼馴染みが少女にブレスレットを差し出すのを見て、
再度礼を述べるような視線を向けた。]
[ヴィリーの言葉に]
嫌。
[とか、にべもなく返した]
だって、憎いもん。昨日だって約束破ったんだもん。
少しは復讐しないと、私の気が晴れないよ。
[ライヒアルトの膝の上に乗って何を言っているのか、という気もするが]
?
[そして、差し出されたブレスレットを受け取ると、なんだか不思議そうな顔でつつきまわしてみた]
[警戒を隠さぬ響きに、笑み声を押し隠す]
[視線がこちらに向いたのにも、反応は返さない]
[それは、敵か味方か、未だ判別しかねる為に]
そう、セザーリオ。
僕らに協力してくれるなら、色々教えても構わないよ。
しなければしないで、まぁ――……。
[言葉には出さないながらも、軽い牽制]
[覚悟をしろというフーゴーの声や、殺し合いといった単語がぐるぐると脳裏を巡る。]
――あたし、帰る。
[もういやだと言うように首を振り。
宿の出口へと向かいかけて、ぐらりと女は倒れた――、それは日常に戻りたいと言う心がさせること。
逃避を行う心は、けれど数歩もいかないうちに、意識を失うと言うことで、現実を拒絶したのだった**]
[金髪の男性がフーゴーに異を唱えるのを、何処か違和感を感じ。
改めて見直せば、先日幼馴染と席を共にしていた女性の面影を見出し、違和感の理由に納得をしてから声をかける。]
…おっさんの言うとおり。
ここに集められた事は、事実だ。
自分をしっかり、持たないと…えぇと。
[そういえば、名前を知らないことに気付き。]
俺はヴィリー。あんたは、なんて名だ?
各地で聞けるものとそうは変わらないのか。
銀が弱点ってのは良くでてくると。
[虚空を見ながらの言葉に目を細めて]
ああ。占い師に、霊能者。それから守護する者、だっけ?
御伽噺なんかで出てくるのは。
占いねぇ…。
[そのまま沈黙した]
うん。食べる。
[ライヒアルトからデザートの取り皿を受け取ると、少しだけ笑顔が戻って、黙々と食べ始めた。
その動きに合わせて、腕の鈴がチリンチリンと鳴った]
…え?
[リディを膝にのせながら、それでもかけられた声におもわず反応は鈍く]
あ、えぇとぉ…。
[あきらめたように首を横にふる]
アル先輩は、いついかなるときもアル先輩ですよねぇ。
そんなところもステキですけどぉ。
[溜息混じりに机にののじをかきはじめた]
悪ぃな、心配掛けてよ。
直に治まる、大丈夫だ。
[ヴィリーの言葉には感謝と謝罪を込めて。他に問うでも無いウェンデルにも「気にさせて悪ぃな」と謝罪を込める]
[徐々に言の葉に現れる人狼についての対処法。それに反応はしなかったが耳は傾けた。お伽噺の内容は自分も知っている。その言葉が誰から出たかを、念のため記憶に留めた]
これだもんよ。
前途は多難すぎるな、親父さん。
[ダーヴィッドがゲルダを支えようとするのを見て、息を吐く]
カヤも不調みたいだし。
クロエも…何かしてる間は多少気も紛れるだろうけど。
[ダーヴィッドの事をアーベルから問われれば、そうだと頷く。
ゲルダが倒れるのを見れば、自分も思わず駆け寄って。
ダーヴィッドが支えてくれるのを見れば、安堵の息を漏らす。]
…おっさん、もう一部屋用意してくれないか。
ゲルダを、寝かせてやってくれ。
[アーベル達が傍にいるからと、ゲルダの方へ意識を向けていなかったことを内心反省しながらフーゴーに声をかけ]
……それに、しても。
[意識が落ち着いてくると、先ほど聞かされた言葉がまた巡る]
…………ダメ。
……やっぱり、ヤダ……よ。
[ふるり、と首を横に振り。
零れ落ちたのは、小さな拒絶]
とりあえず、今のところのキャラ方向。
●カレー大好き。
●一応騎士。女王に仕えてる事もあってフェミニスト気味?
●笑い方は ふわり 。
[帰ろうとしたゲルダが倒れたことには流石にカウンターから身を乗り出した]
おいおい、大丈夫かゲルダの奴。
……無理もねぇっちゃあ、ねぇが。
[部屋をもう一つだろうか、とカウンターの下へと手を滑らす。案の定ヴィリーからお呼びがかかった]
もう一つ二つくれぇなら空いてる。
リッキー行って来い。
[鍵はまたリッキーへと投げた。準備が終われば呼びに来ることだろう]
多難なのは百も承知だろ。
集まった面子見りゃ一目瞭然だ。
[アーベルの言葉にはそう返し、嘆息する。顔見知りも多い集められた人達。拒絶の意思が現れるのも無理はない]
おじさま…。
[焦げ茶のひとみには、理解と納得できない、そのそれぞれの様子がいれかわり立ちかわりあらわれる]
だってぇ…。
きのうまで、あんなにいい村だったのにぃ。
[ひとつ、息をはいた]
言ってても変わらないのはわかるけど、言いたいときもあるでしょお?
[リディにヨーグルトを差し出したのには訳がある。
後天的な人狼故か、一度食事の周期に入ると、
人としての食事をあまり受け付けなくなる。
そして、人狼としての食事をとれないと、各所に異常をきたし始めるのだ。]
…――血も肉も、足りませんね。
頭痛で済むうちに、次を喰らいたいところです。
[相変わらず、マイペースに話に割って入って]
協力しないと云うなら、喰らってしまえばいいんじゃないですか?
[暗に人狼ということを認めつつ、さり気無く酷いことを云った。]
[自分の申し出を嫌だと断るリディには、微かに苦笑を零すもそれについて言及することはなく。
ただブレスレットを珍しげにつつく様子を見ると、説明だけをして]
それは、腕につけるものだ。
リディには、少し大きいだろうから、足首につけても良い。
[ダーヴィッドから視線を向けられれば、そのまま部屋まで運んでくれないか、と頼んだ。]
[フーゴーの声に一瞥くれながら]
覚悟ったって…本気かよ……。
[自警団の連中よりも、近い人間の声には理解があるようで]
排除ってなんだよ。俺らは屑扱いかよ。
[いくらか冷静さを取り戻し。
何かを考え込むように、酒の入ったグラスに視線を落とす。
暫くそうした後、最後の酒を呷って席を立つ]
今日はいくら飲んでも酔えねえ。
俺は先に休むぜ。
[誰にいうでもなかったかもしれない。
でも、また明日には顔を合わせるであろう面々に向けたつもりで*]
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