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Yes,My Lord.
勿論です、我が主よ。
何か言い含めておびき出しましょうか。
近しい者なら、あの男もきっと油断しましょう。
ん……ウィッシュー?
[声をかければ、黒猫は立ち止まって振り返り、一声鳴いて。
それからまた、ととと、と歩き出す]
……どうも、落ち着かないな、あいつも。
[小さな呟きは、少年にまで届いただろうか。
ともあれ、手を離し、代金を払った買い物の袋を持ち直し。
尻尾を揺らして進む黒猫を追う。
黒猫の歩みは、広場の方へと向いているらしい]
< 心の中だけで、あっかんべ。
もし、万が一、見られちゃったら困るもの。
でも、厭な感じがしたのは、もしかすると、あのひとにじゃなくて、別のものにだったのかもしれない。>
それは、お前に任せよう、DOLL。
アーヴァインは普通の人間にすぎない。
一度サーカスに入ったことさえあれば、魂は容易く引き寄せられる。
幸い、自ら出掛けて行ってくれたからな。
あとは人気の無い場所にでも連れて行けばそれでいい。
[からり、扉を開けて、レベッカの店に入り]
こんにちは、レベッカさん。
一つ、扇子をいただけないかしら。
忘れてきてしまったの。
ええ、そんなところです。
はい、凄く綺麗でした。
つい見とれてしまって、レベッカさんに置いて行かれるところでしたよ。
[やはり騎士は失格ですねと笑い、その後の言葉には困ったような顔になる。]
嗚呼、そうですか。
済みませんね、悪い人じゃ無いんですけど。
如何にもその、・・・・町の人以外をあまり良く思ってないみたいで。
興奮しすぎですか?レベッカさん、スッゴク楽しそうだったから。
あ、じゃあ…その石鹸も下さい。4つほど。
[まとめて買っちゃいます。小さく笑みを零しつつ
棚の上を指差す。領収書もお願いできますか、とお願いして、
ふと、店の扉から覗いた姿に青を瞬いた。]
──あ、ガーシュインさん。こんにち、は。
[…はたと、相手が自分の事を知らないことに思い当たる。
自分は診療所で手伝いをしているから、一方的に判るけれど。
店へと入ってきた女性にぺこりと頭を下げて]
えと、ニーナ=ベルティ、って言います。
ここには、お手伝いしている診療所の、お買出しに。
お怪我はありませんか?
ああ、そうですか…お気をつけて。
[割れた破片とソフィーを見比べて問うも、どうやら日常茶飯事らしく大丈夫との答えが返る。
片付けの邪魔にならないよう扉へと移動し、リックと挨拶を交わす]
はい、こんにちは。
確かに美味しいですね、いい仕事をされてます。
[うんうんと何度も頷けば、最後の質問まで頷いた形になってしまっただろうか。
背後からレベッカの援護の声が聞こえたが、リックの言葉には達観めいた響きがあって。口を出さずに見守るにとどめた]
それでは、私もこれで失礼します。ではまた。
[ヘンリエッタとリック親子が去るのと同じく雑貨屋を後にし、急ぎ足で診療所へと向かった]
あ。
ごめんね、なんでもないの。
[聞かせるつもりはなかったのに、と断って]
ただ、えっと、
ヘルメット被ったおじさんに注意されて、
変なの、
サーカスは楽しいのに、厭そうな顔して行くなんて。
[ことば足らずに説明する]
[ニーナの法に向けている顔を、からりと音をたてた扉に向けていらっしゃい、とつむごうとし]
あら、エレノアの奥様こんにちは。
扇子、ちょうど昨日いくつか入荷しましたわ。
[にこりと笑って別の棚を指差した]
[暫く入り口から中の様子を眺めて、
それからくるりと踵を返す。
賑やかな音楽は相変わらず止まらずに、
誰も彼もを誘ってしまいそうに思えて。
……そう言えば、
それほど大きいわけでもないのに、
何処ででも聞こえているような気がして、
気のせいかもしれないのだけれど、
不思議な感じを覚える。]
ん、別に大丈夫だよ。
聞こえたっていうか……よくわからないけど。
ヘルメットの……?
んー、もしかして
[思いつく特徴を挙げる]
っていう感じのひとかな。
あの人は、まじめだからね。
浮かれているのが、嫌なんだろう
楽しんで頂けたようで何よりですよ。
騎士の名誉は、またショーにでもお誘いすれば回復出来るのではないですか?
レベッカさんは、随分とサーカスがお気に入りのようですから。
[ラッセルの言葉に、笑いながら頷いて]
ああいった方はどの町にもおいでですよ。
それに、それだけ町を大切に思っていらっしゃると言う事ですからね。気になさらないでください。
[少年が追いかけて、立ち止まった事に気づいているのかどうかはさておき。
リズミカルに人ごみを避ける黒猫を追ってゆく。
途中、ビラ配りに押し付けられた紙を見るのもそこそこに。
進むに連れて人が増えるような気がするのは、多分、気のせいではないだろう。
広場の近くまでやって来ると、黒猫は足を止めて。
なぁう、と鳴きつつ、尻尾をゆらり]
……なんで、わざわざこっちに来るかな、お前。
[遅いよ、とでも言いたげな猫の様子に、口をつくのはこんな一言]
[ふうん、と。
それなら何故行くのだろうと、
やっぱり首を傾げはしたけれど]
?
うん、好きだよ。
甘くて、おいしいの。
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