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―マック店内→公園―
[がっかりしたものの、瑞穂に撫でられると元気が戻ってくる。背中のうさぎもぴこりと揺れた。
広場でいいって二人が言うので、こちらもこっくり頷いた。
袋は全部、伽矢が持ってくれて。
こちらは身軽に公園へとやや早歩き。
公園に入りベンチを探し。
見かけた人にあっと声を上げて]
ももおばちゃ!
[とととと走って、百華の膝へとぽすん。]
―中央公園―
春の桜のように華やかではないけれど、大樹なら枝の広がりがよく見えて面白かったりしますよ。
[落ち葉を逆に辿るように、同じく視線は大樹へ。
淡々と言うので受け売りのように聞こえたかもしれない]
今日は雑誌に桜の話題を見つけたからですけれど。
─ →中央広場─
千恵、あんまり急ぐと転ぶぞ。
[身軽に早歩きして行く従妹の背中にオレは注意を投げかけた。
従妹は心配を余所に広場へと入って行き]
………。
[オレの母親に飛びついているのを見た。
少し離れた場所で、オレは翠の瞳を少し細める]
と。
いけないいけない。
綾野さんに話でも聞こうかと思っていたところだったんだっけ。桜の覡とやらが、桜のそばにいる理由。
これこそ、何の関係も無ければいいんだけど。
[言いながらきょろきょろ辺りを見回し、最初に目に入るのはうら若い3人組の姿。
2人はあまり覚えてないし、知らない人かもしれないけど、1人だけはよく見ている顔だった]
ありゃ。みずちーだ。
─中央公園─
そりゃまあ、これだけ見事な桜なら、そういう見方もできるかも知れんが。
[淡々と綴られる言葉に、軽く、肩を竦め。
雑誌に、という言葉に、ちょっと目が泳いだ]
あー……ソレ、ね。
[狂い咲く花に関する特集記事。
自分もそれには関わっていたからか。
声は、少し気のないもの]
―中央広場―
……あれ、さっきの。
[女主人に飛び付く千恵を見て、瞬きを2つ。
彼女が駆けて来た方角を何気なく見遣って]
……。
[巫女の姿を見つけて、少し表情が強張った。かも知れない]
―中央公園―
[『史さん』と視線が合ったが、あちらは私が誰かわからなかった様。
化粧が全く違うから、無理もないけれど。
私は雑誌をベンチに置き、深く頭を下げた]
彼女……不思議な人ね。
[なんとなく、大樹の下に佇む女性を話題に出してみた]
ってあら! 千恵ちゃん。
相変わらず元気ね?
[飛びついてきた少女の髪を撫でる。
この子は夫の姪っ子――伽矢の従妹。
遠くには伽矢と、稲田さんちの娘さんの姿が見えた]
[伽矢の心配やら、その胸中おかまいなしに。
百華にこんにちはと笑顔で挨拶。撫でられると嬉しそうに、目が細くなった。]
ももおばちゃもごはん?
ちえも、かやにいちゃとみずねえちゃと一緒にごはんなの。
[と見上げて尋ね。
伽矢らの方へ振り返ると、ついさっき見かけた人がいた。]
あ、ふみおじ…
[と言いかけて、ぽんと浮かぶ瑞穂の顔。
「お兄さんでしょ?」を思い出し。ぷるぷる。首をふって。]
いちゃん!
[尊敬の意を表す接尾語が、今は限りなく遠かった。]
─中央広場─
[母親の近くには先日見た眼鏡野郎が居た。
話をしているところから、店の客だったんだろうと推測する。
だからと言って、声をかけるなんてことはするはずもない]
[眼鏡野郎は意識外へと置き、母親と従妹の近くへと歩む。
途中、幼馴染が呼び止められたらしいのに気付き、そちらへと視線を向けた。
巫女服を着た女性、近くの神社の人物だと言うのは直ぐに判った]
[それらを見やってから、オレは母親の座るベンチの一つ隣のベンチに荷物を置く]
/*
多角を避けて黒江さんやらと離れて座ったらばwww
超多角wwww
伽矢・千恵ちゃん・瑞穂ちゃん・史さん・神楽ちゃん
5人。
あっばっばっばばb
?
[ちくりとしたような視線。
どこからかよく分からなくて、周りを見渡してみたが、いやもう、ほとんどの人がちらちらと見つめてきています。
考えるまでも無く、公園の中で巫女服なんて着てる人がいたら、コスプレか何かだと思われるのは至極当然でもあった]
[自然と袋を持ってくれた伽矢に感謝の笑顔を向け、
元気になった千恵にも笑顔を向ける。
公園に着くと広場に真っ先に向かっていく千恵の後を追いかける]
千恵ちゃん、転ばないようにね。
[背中にかける声は伽矢とほぼ同時だったかもしれない。
すぐに百華の姿を見つけてそちらにかけていく千恵の姿、
伽矢の方と見比べ少し気まずい気持ちになった。
直後にかけられた声、視線を向けると神楽の姿が見えた。]
あっ、静音さん。
神社のほうはいいんですか?
―中央公園―
礼斗さんもご存知でしたか。
桜に纏わる逸話は幾つか聞いたことがありましたけど、これもなかなか興味深かったです。
それで近所に大樹があるなら、見てみるのもいいかなと。
[淡々と続ける。気のない返事にも言葉を重ねたのは、相当な興味を引かれたということなのだろう。
相手の心情は推し量れていないようで。その一部が眼前の人物によるものだとは思いつかなかったのかもしれない]
人、増えてきましたね。
[知り合いかどうかでなく、単純に気配の増加へ反応して。
まだ視線は桜に向けたまま言った]
―中央広場―
……。
[実は苦手意識のあるらしい巫女から、半ば無理矢理に視線を外した。
もう1人の少女や先日ぶつかりかけた少年がいるのには気がつかない]
あー、あの人ですか。
最近よく見掛けるって聞きますが……
[目の前の女性に相槌を打っていたのだが]
……待って、オレどんだけ老けて見えるの?
[千恵の「おじいちゃん」発言に、一瞬素が出た]
んー、まあ、開店休業状態だし、ちょっとぐらいいなくても、特に支障はあんめー。
お賽銭泥棒がいようとも、お賽銭箱の中には何も入ってないしね。むしろ、少しはこの窮状を省みて恵んでくれてもいいぐらい。
[言いながら、視線を桜に向けて]
なんかね。
変な感じがしたの。
だから、どうなってんのかなーって見に来たのよ。ああ。いつもの怖い話じゃないから安心して。
……多分。
[あんまり自信は無かった]
─中央公園─
ま、一応、な。
[綴られる言葉に、ふと掠めるのは苦笑。
桜に関する伝説・伝承はその数の多さ故に接する事は多く。
故に、件の記事の執筆の時も力は入っていたのだが]
……ん、ああ。
確かに、賑わってきたな。
[寝起きは、胃がもたれているので食事をしない。
親戚の子です、と『史さん』に軽く紹介すると、
私を避けるように座る伽矢を気にしつつ、千恵ちゃんに話しかける]
わ、マック買ったんだ。
伽矢と瑞穂ちゃんも一緒なの? いいねぇ。
私はお買い物の途中でね、休憩してるの。
[雑誌を読みに、と言えば千恵ちゃんはきっと興味を示してしまう。
如何わしい記事も多い男性誌を、この子に見せるわけにはいかなかった]
ま、史おじいちゃんって!
お兄ちゃん、でしょう?
[おじちゃん、をおじいちゃんに改めたように聴こえたのだった]
─中央広場─
[幼馴染は巫女と話し始めたようで。
少し待とうとオレは荷物を置いたベンチに腰掛ける。
直後に聞こえる、従妹の「おじいちゃん」発言]
……ぷっ。
[妙にツボに嵌り、顔を背けて口元に手を当てて笑ってしまった。
出来るだけ押し殺したつもりだったが、聞こえたかも知れない]
[視界の端で伽矢が離れたベンチに座るのが見えた。]
静音さんも大変ですね。
お賽銭泥棒しようって人がお金入れるとはおもえないですけど…。
[つい真面目にそんなことを返しながら桜にあわせて視線を向ける]
樹なだけにですか?
[静音とよく接するせいか変なところが移った気もした。
いつもの怖い話といえば思い浮かぶのは桜にまつわる伝承のお話]
静音さんに言われると何か起きそうな気もします。
[後に続く多分という言葉に少し不安を覚えながら桜の樹に視線を移す。
桜の樹の近くには先ほど千恵と会ったときにもいた女性の姿が見えた]
―中央広場―
あ、そうなんですか……
[親戚だと聞けば、ややぎこちないながらも頷く。
小さく咳払いし]
いえ、気になさらずに。
[そう返しはしたが、続く言葉は返事に困ったか、曖昧に笑むに止める。
微かに噴き出す声が聞こえた気がして、そちらに目を遣った]
―中央公園―
もうお昼だったりするのかな。
[桜の枝の一つに視線を止めて]
あの枝とか、子供なら座れてしまいそうなくらいありますよね。
こういう木ならそれこそ言い伝えとかありそうです。
何かご存知だったりしませんか。
[真顔に見える顔を礼斗に向け戻した]
[百華の横に置いてある雑誌は幸い、難しそうな文字が表紙を飾っていた為、興味を示す事をなく。
いいねぇに至極機嫌をよくして。]
うん!ももおばちゃにも、ポテトあげるね。
[と嬉しそうに肩が跳ねる。背中のうさぎもぴょこりと跳ねた。
が、史人と百華のツッコミに。
おじちゃんとおにいちゃん、途中で繋げたらなんか違う事に、気づく。]
はぅっ。…ええと、ごめんなさい。
ふみにいちゃ。
[ぷるぷる、さっきより長く首を振って、ちょっと小さくなって謝った。]
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