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石頭じじい?
・・・・あー、おじいちゃんか。大変だったねぇ。
[アーベルの態度からその対象は容易に思い浮かんだらしい。
問答の内容など露知らず、のほほんと返した。]
[修道女の言葉に相づちをうちながら、メモをとる。]
確かに、似てるかもなぁ。
…こういうのって、老人とかに直接聞くと、案外否定されちゃって詳しい話聞かせてくんないんだよね…。
それより、そう言うのを聞いて育った子達の方がよく覚えてたりとかね…。
[手帳を持って、少女達の方へ。]
ねぇねぇ、君ら地元の子ー?
何処にでもある…。
そうですわね、きっと「狼は怖いもの」と子供に教えるためなのでしょうけど。
[そう呟いて、手元のパイを一口口に運ぶ]
[イレーネに身上書を渡して纏めてもらって。自分もテーブルの上にあったパンプキンパイを一つ口に頬張った。]
[置いておいた冷めた紅茶カップを両手で掴んで、こくこくと喉に流し込む。]
[これでもしっかり味わっているらしい。]
[リディとイレーネ、ユリアン以外の大人たちの様子が硬い事には気づけなかった。]
[集会場へと入る前の不安も、容疑者、がこの中にいるはずだという事もすっかり忘れて、のんびりとしていた。]
アベル、おじさんより料理上手だからね。
[呟きにくすくすと笑った直後、躓いた人影を見つけ顔を上げる。]
[大丈夫と尋ねる声は出ていたので、怪我がないかどうか注視しながら。]
ええ、大丈夫ですこれくらいはいつものことですから。
と、アーベル君。
それにシスター。
…容疑者?
[首を捻った]
[どうも結びつかないようだ]
そうですね、わたくしも詳しく聞こうとするといつも窘められました。
あまり触れたくない…触れてはいけないことなのかと思って、それ以上は聞けませんけど。
[青年にそう返して、少女たちの方に向かうのを見送る]
[手帳を持った青年が近づいてくる。エーリッヒと呼ばれていたか]
…何か?
[少しだけ警戒の色が混じる。
ただ自分の記憶にない人が相手となったからなだけだが]
ほんとにな。
しかも走り損冷え損怒鳴り損。
わかったのは、「関係者が揃うまでお待ちください」ってな、アテにならない事だけだしよ……。
[リディの言葉にはあ、と大げさなため息をつき。
笑うブリジットの言葉に、まーな、と肩を竦める]
それに養父さんに作らせると、酒の肴ばっかりになるからな。
制限させるためにも、俺が作らんと。
[それだけに、いない間の事は心配で。
早く帰らせろ、という思いもあるのだが]
ええまあ本当に大丈夫なんですよ
本当、ご心配をおかけして申し訳ないですね。
[頭を下げた]
しかしまあ。
村の人たちがこんなにたくさん。
ああ、これを書かないといけなかったでしたっけ。
[飲み込んだところで、声に振り向く。金色の髪が眼に入った。]
え。
そーですけど、・・・一応。
[普段は町にいるものだから、最後に付け足す。何だろうと瞬いた。]
[容疑者、と言う言葉に首を傾げる男に、こちらも首を傾げて]
どうやらそのようなんです…心当たりはないのですけど。
あなたは違うのですか?
[不可思議な、と言う表情の彼に問う]
……旦那も、件の容疑者扱い……?
[名を呼ぶクレメンスに、ぽつり、と呟く。
正直、イメージあわなすぎなんですけど、なんて。
失礼な考えは過ぎっているかも知れない]
[クレメンスは怪我まではしていなかったようで、ほっとした様子で視線を外し。]
こんばんは。
[先ほど招き入れてくれた青年に改めてぺこりと会釈する。]
[何となく軽い様子に少し、今度は戸惑いも覚えはじめて。]
……あったか。
[ぽつりと呟きを零す。
アーベルの姿を認めて、食卓へと向かう]
おかーえり?
[ちらりと聞こえた会話の端から、何をしにいったかはなんとなく読めたが。
食事やら来訪者やらに意識が向いているところに、彼の頬に手を伸ばしてみた]
[躓きながらも入ってきた神父。容疑者なのだろう…それをみて更にわからなくなりながらも]
そして、だから素直ないい子になりなさい。
というわけなのだろうがな。俺が住んでいたところでは、狼ではなく魔女だったがな
[とシスターに言って、また一つパイを摘み、シスターと同じようにエーリッヒを見送る]
[集められた顔ぶれと、先ほどの自衛団長のやけに真剣な──というか、張り詰めた様子が今ひとつ結びつかず、思わず考え込みかけた所に聞こえた、声]
……っと……。
ひゃっ!?
[そちらを振り返ろうとした矢先に、頬に触れたのは冷たい感触で]
なんだよおいっ!?
[思わず、上擦った声が出た。肩のカラスも驚いたのか、一時肩を離れてばさばさと忙しなく羽ばたいて]
俺も容疑者らしいですね。
何のだかは聞いてないんですけど
[シスターとアーベルとを見る]
[そして紙にペンを走らせた]
■名前:クレメンス=ディスターヴェーグ(Klemens=Diesterweg)
■年齢:40頃
■職業:無職
■その他:[書こうとしてペンが滑った。困った顔をした]
・・・怒鳴ったんだ。
ベルにぃにそこまでさせるなんてすごいな、おじいちゃん。
[驚くところはそこらしい。]
関係者?
あ、容疑者のこと?
揃うまでってことは、まだふえるのかなぁ。
[室内の人数は十分多くも思えるようで、首を傾げた。]
魔女、ですか…。
[会話の端で傭兵と言っていた男が語るのに返して]
やはりこういうのは、何処にでもあるお伽話なのかも知れませんね。
[そう言って紅茶を一口啜る]
[リネン室に入る]
[空気がやや埃っぽい][思わず咳が出る]
[そこから各部屋にシーツと毛布を運んでベッドメイクしていく]
長引くようなら、お洗濯することも考えないといけないかしら。
[窓から外に目を向ける]
[各部屋の用意をすませた]
[階下に降りていく][新たな来客クレメンスに気づくと、軽く会釈をする]
[薪を両手に抱えると、風呂を沸かすために外へ向かう]
うん、ナンパ?
[手帳片手に女性陣へと声をかける青年が見えて、思わず洩らす]
[冷たい指先は、変わらずアーベルの頬へと触れたまま]
いやいや。
無駄だとわかっていて、わざわざ訊きに行く事ってなんだろうって思って。
というか、変わらないんだね、あの爺さんも。
[幼い頃の事を思い出して、しみじみと言った。
変わらないのはどちらだろう]
[アーベルの頬に延ばされる手と、直後上がる小さな悲鳴。
暫しきょとんと見つめる。]
・・・あ、はははっ。
ユーリィ、ナイス。
[程無くして心底可笑しそうに笑い声をたて始める。仕掛人にはびしっと親指を立ててみせた。]
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