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このくらい、大丈夫だよー。
……でも、心配されるなら、手当てしないとダメ?
[こてし、と首傾げて。
色々あれこれな様子はやっぱりちょっと気にはなるっぽい]
[ゆっくりと飲み、半分ほどに減ったグラスをテーブルへ置く。
風呂に行く二人には、目元を和ませて見送った]
[機鋼の魔の問いに瞳が揺れて、獣の耳が跳ねた。
彼の問いは、遊びを勧めた己の問いにどこか似た気がした故に]
……あぁ、
[理由に察しがついたか、小さく]
それなら無理に勧める事もないね――
どうか、した?
[跳ねた獣の耳に目を留め問いを投げる]
ほーら。
痛かったら、ちゃんと診てもらうんだぞー?
[びくぅとなった様子に苦笑い。]
よーし、次は頭だ!
目ぇちゃんとつぶんなきゃ染みるぞー?
[わっしゃわしゃ。]
まあ、俺は気の長い方だから、他があわせるのも、他にあわせるのも辛いし、ね。
[理由を察してくれたらしい様子にほっとしつつ。
対ならざる対へと向けられた問いに、不思議そうな視線をそちらへと]
[時の竜の疲れは獣の勘で仄かに感じるものの、理由はわからず。
ひとつ瞬くだけで、視線をグラスに落とす。
――ほんの少し、育児疲れであろうかと思うたは秘密なりや。]
……え、
[不意に投げられた機鋼の魔の問いに、視線を上げる。
獣の耳が跳ねたとは知らず、瞳を丸くした。]
[褒められて嬉しかったかにこぱ、と笑い。
湯船にぽん、と放り込まれて、ちょっと沈みかけたかも。
それでもちゃんと肩まで浸かって]
いち、に、さん、し……。
[指折りしながら数数え開始]
[問いを受けた方も投げた方も、よくわかってはいないのか。
もう一度問い返され、思い出し…考えながら口を開く]
どうかしたかと…そなたが問うたゆえ。
特にどうもしてはおらぬのですが。
[無意識の獣の耳の動きを全て把握は出来ず。
小首を傾げ、向けられた横からの視線にふと唇を開く]
………なにやら、お疲れでしょうや。
[ほとんど勘としか言いようのない言葉が、時の竜へと零れる]
……え?
[何となく、二人のやり取りを眺めていた所に投げられた言葉に、思わず惚けた声をあげ]
いや、別に……なんでもない、けど?
[返した言葉に、何故か白梟が呆れたように一つ羽ばたいた]
……そう?
何か……動いた気がしたから。
[耳へと眼差しを移しながら言葉を付け足す]
何でもないならば構わないのだけれど。
ついでに、その意見には同意しておこう。
[羽ばたきの音に重ねるように]
[疲労を予測する台詞に同調する]
動い…。
[ぴぴっと反射的に跳ねた獣の耳に、意味を理解して両手で抑える。
手の中で跳ねる耳がくすぐったいものの、上手く人型に戻せずに]
………癖のよなものですので、余りお気になさらず。
[視線が何処かへとうろついて、羽音にまた耳がはみ出た]
[惚けた声を演技とは思わねど、自覚なきもまた困る。
機鋼の魔の同意に力を得て、白梟へと問いかける]
わたくし…だけの気のせいでは、ないようなのですが…。
[それでも、踏み込みすぎるやもと思えば強くは問えず]
いや、そこで同意されても……。
[同意の言葉に、困ったように。
羽ばたく白梟には、ほんの一瞬、睨むよな視線を向け]
ちょっとあれこれ考えてたら、気疲れしただけなんで、特に問題ないんだが。
……、…う?
[きょと。
一度だけ、瞬きして。首を少しだけ傾げる。
いつの間にか、寝てた。
――のは、良いんだけど。]
…掛けたっけ?
[…全然覚えてない。]
いや、まあ。
大した事じゃない、から。
[視線を落とす様子に困ったように、言って。
同族が目覚めた様子に気づけば、お目覚めですか、と軽く声をかけ]
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