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[男が振り向く。
刃が見えた。赤が見えた。
腕に抱いた、蒼い狼は動かない。
風は静かだった。音は無かった]
――……………ッ、
[離した手を、思い切り、振り上げる]
[高らかに、音が響き渡る]
……んで、だよっ
なんで、
なんで、そんな……っ
[今度は、堪えられなかった。
一度堰を切った涙は、留まるところを知らず]
アーベルを……!!
[派手な音と共に男の頬が張られた。先刻上着の裾を掴まれた時にも思ったが、この青年の力は意外に強い]
………ってーなあ………
[掠れた声でぼやいて、ダガーを狼の身体から抜くと、そのまま右手も一緒に上着のポケットに突っ込んだ]
[ちらりと、イレーネの朱い花を見てから]
そか。ほんとに手間だぜ。ちゃんと死んでるんじゃねえの
[何をした?という目をクレメンスに向けながら]
もし失敗したらどうするおつもりです?
[少し脅すような声音で言った後で、小さく笑う]
[クレメンスがイレーネを見て問うのには考える仕草を]
イレーネさんですか…?
どうなのでしょう…わたくしは見ていませんから。
大丈夫だと思いますよ、一応。
というより、それしかなかったもので
[シスターに笑った]
それに言ったじゃないですか
アーベル君は覚悟して、それを飲んだんですよ。
仕方ねえだろう。俺も、こいつも…
[男は雪の上に狼を横たえ、気怠げに口を開く]
生きる為に戦っただけだ。
[立ち上がり、背を向ける]
覚悟…二度と目覚めないかも知れないという覚悟、ですか……。
二重の意味での覚悟だったわけですね。
目覚めますよね?
[さすがに少し不安になった]
[クァ、]
[鳴く鴉は何かを伝えようとしているようで]
仕方ない、って……
……仕方ないって、なにさ……!
[白い雪の上に、
蒼い狼が横たえられて、
赤い色が広がっている]
[ぼやけた世界では、それが真実]
[身体から、力が抜けた]
なるほどな
[あの時、あっさり落ちたのはそういうわけか、と合点がいく
そして森のほうから軽いざわめきと複数の足音が聞こえる
あの咆哮は村まで届いたのだろう]
遅すぎる…が、ちょうどいい。またいってくるぜ
[手をひらひらとさせながら、背を向けて、来た道を戻っていく]
予定では、一日くらいで目が覚めると思います。
[シスターに答えるのは飄々と]
さて、アーベル君の死体を、見せなければなりませんねぇ。
そして隠さないと。
[村へと続く道から顔を出したのは武装した幾人かの自衛団員達
こちらを見止めると銃を向けるが、倒れているアーベルも目に入ったのかざわめきが広がった
それらに見せ付けるようにしながら、アーベルの倒れているところまで歩み寄り抱えあげる]
借りるぞ。ユリアン。ちゃんと返してやる
もし返せなかったらクレメンスを好きなだけ殴りな
[試供品と言う言葉はしっかりと耳に届いていた]
予定では、なのですね。
[でも、恐らくはきっと大丈夫だろうと思うことにして]
自衛団の方々に見せて納得していただきませんといけませんものね。
[クレメンスがまた外へと向かう。
外が少し騒がしい]
呼ぶ必要はないようですね。
[近付いてくるざわめきから逃れるように、男は歩き出す。自分はどう見てもここに居ない方がいいだろうと思われた]
このまま、逃げるかねえ………
[村人が本当に彼等を解放する気があるのかは疑わしい。今まで人狼がいたから手が出せなかったというのが本当の所ではないか?そもそも領主の息子まで犠牲になっている。殺されないまでも煩わしい事になるのは目に見えていた]
そうそう飲める薬ではないですから
仕方ないんですよ
それに人狼ですからある程度なら…いえなんでも
[シスターから目をそらした]
そうですね、呼ぶ必要もないようです。
そして俺たちは解放されると
[ざわめき。顔を上げる]
……借りるとか、返すって、なに。
[アーベルは物じゃない。
そう言いたかったけれど、声は揺らいでいたから、それ以上紡げなかった]
[やって来る複数の影は、自衛団員だろうか。
彼らに見せたくなどなかったけれど、力の抜けた身体は動いてくれない]
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