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─ 都市の通り ─
え〜? くーちゃんはくーちゃんだろぉ?
[にこにこと弟>>30に笑む様はどう見ても揶揄っているようにしか見えないだろう]
外に出てんの久し振りじゃん。
仕事終わったんだ?
ちゃんと飯食ったんだろうな。
[そんな風にクレイグの身体の心配をするが、自分も人のことは言えないと言うのは周りにも知れた話]
そーだ、また写し頼みたいんだけど。
アンタんとこにある母さんが遺した技能書。
仕事場で写し読んでるからよれよれで汚れてきちゃってさー。
[自身の師であり母である先代が残した、細工や焼物についてが書かれた技能所。
自分のところにおいておくと汚れてしまうため、クレイグの仕事場に置かせてもらっていた。
その写本を頼むのも、もう何度目か。
それだけ仕事場に持ち込んで読み込んでいると言うことでもあった]
─ 都市の通り ─
ちゃんづけされて喜べる時期はとっくに過ぎたっつーの。
[向けられる笑み>>34に返す表情は憮然としたもの。
揶揄の響きは感じていても、ここだけは譲れない]
ああ、一段落したんで出てきた。
また一件、修繕受けたけど。
メシなら今食ってきたよ、サリィんとこで。
……そういう姉はちゃんと食ってんだろーな?
[ユーリに引っ張られた事には触れずに、突っ込みをひとつ、返して]
ああ、いつもの。ん、わかった。
……そろそろ、内容暗記できそーだわ、アレ。
[写本の依頼に、肩を竦めて一つ頷く。
もっとも、内容が頭に入っていても、実践する技術は引き継げなかったから、自分では使いようもないのだが]
― 自宅 ―
[茸に帰宅途中に見付けた苔に、
採集した其れ等を水に通し、一部は払い拭くに留め。
乾燥棚に並べて他の試料の状態を確認してと作業は一通り]
あーさっぱりしたーぁ。
[作業を終えた後に自身の埃っぽさに気付けば
水を髪に梳き、肌に滑らせ、そうして今]
…腹減ったけど何もねぇな。
食いにでも行くかー。
[乾き切る筈も無い髪を乾かすは諦め、
水を吸う布を一枚目、二枚目に艶やかな布を巻き
更に頭頂から透ける程の布を被る。
擦り傷まみれの腕は包帯の上にアームカバーを重ねて]
― → 都市の通り ―
─ 都市の通り ─
ふふん、喜ばれなくてもアタシにとってはくーちゃんだからねぇ。
[クレイグが譲らない>>35ようにこちらも譲る気は無く。
憮然とする相手に対し、こちらはにこにこと笑んだままだった]
そっか、それなら良いんだ。
………アタシはちゃんと食べてたよ?
[返される突っ込みに笑みはぎこちないものへと変わり、クレイグに向けられていた視線がすすすと逸れていく。
食べたには食べたが、1日にパン1個程度の偏食っぷり。
しかもそれが毎日であり、口寂しい時はタバコで済ませるという辺り、クレイグより性質が悪いかもしれない]
悪いね、頼むよ。
……暗記出来てるなら作るの挑戦してみるかい?
[否定が返るのは分かっているが、肩を竦める様子にそんなことを訊ねた]
─ 料理屋・白花亭 ─
姉弟そろってお仕事集中し過ぎるのも考えものね〜。
前にも言ったけど、頼んでくれればおうちまで出前もできるのよ〜?
[本屋の言い分>>22に向けた笑顔の苦言は、ここには居ない彼の姉も対象に入る。
酒で出来てるようなこの青年よろしく、姉の方は煙草で出来てるんじゃないかと思える程。
出来れば商売抜きにしても食事をしっかり摂って頂きたい所だが出前を頼む手間すら面倒なのだろうまで読めていて。
クレイグからユーリに視線を移し、仕方ないと言いたげな苦笑を浮かべた後、冷めない内に食べようという二人の言葉を聞き]
そうね〜。
食べる気のある時位、美味しく食べていってちょうだい〜?
[言葉に含んだ毒を隠すことも無く、笑顔で二人の元を離れた]
― 都市の通り ―
[フレアボトムの下は少しだけヒールのあるサンダル。
あちらこちらをひらひらさせながらの道の途中]
おやん、ユーリ。
[ひらら、と上げた片手を軽く振って]
[問いにきょとんとした後に、すぐに苦い笑みへと移り変わる]
ああ、いやまあアレだ。
いつものっちゃーいつもの。
今日はちょいとばかり酷くやっちまったっつーか…こう、
[右肘の上辺りから手首までを左手で撫で下しながら]
ずりー、っと。
[てへ。と笑いながら誤魔化すように首を傾ぐ]
─ 料理屋・白花亭 ─
[クレイグを見送って程なく、ユーリも席を立ったのに気付き]
あ、ユーくんももう帰るの〜?
そうそう〜。
この間持ってきてくれた新作、評判良かったからまた今度持ってきてくれる〜?
[彼からもご馳走様と言われると、クレイグに見せたと同じ笑顔を返して。
サラダの感想にも、美味しかったなら良かったわぁ〜と嬉しさ隠さぬ様子で見送った]
─ 都市の通り ─
[崩れぬ笑み>>37に、にゃろう、と思いはすれど。
こちらの突っ込みに逸れる視線に、そちらはちょっと横に置いた]
……リル姉。
煙は食った内に入らねぇからな?
[やや、低めの声で更にこう突っ込んでおく。
食べる量と頻度に関してはこちらも偉そうな事はいえないのだが]
ん、いや。
俺の本分は、『筆記者』だからね。
知識先走らせてふらふらするわけにゃいかない。
[訊ねられた言葉には、ふる、と首を横に振る。
『筆記者』の務めに対する矜持の強さは、先代である父のそれを超えるもの。
そこらが高じて生活が疎かになるのが問題といえばそうなのだが]
おや、織師 ミレイユ が来たようです。
[かたん] [ぎぃ、かたん]
[額に浮かぶ汗を拭う事もせず、瞬きすら忘れたかのように、年若い娘の姿の雪花は機を織る。
未だ何にも染められていない白い糸が、みるみる一枚の布へと変化を遂げてゆき]
[かた、]
ふ、
[やがて使える程の大きさまで布が織り上がり、機械は動きを止める。
傍に置かれていたコップ一杯分の水を口にして、それからようやく詰めていた息を吐き出した**]
それならいいですけど。
……気を付けてくださいね?
悪化しそうならすぐ医者に診せること。
[言わずもがなと思わないでもないが、こう生傷が絶えないとつい心配になってしまう]
まったく……クレイグといい、どうしてこう心配ばかりさせられるのか。
[クレイグの所は姉も込みで心配の種である。
が、ここで言っても仕方がないと口には出さず]
─ 料理屋・白花亭 ─
そういえば、ノっくんも今日はまだ見てないのよね〜。
集中できるお仕事があるのは良いけど〜、お仕事中毒な人が多いって困りものだわ〜。
[空いた食器を片付けながら、いつも化粧用の染料を届けてくれる青年を思い出し、ぼやく。
もっとも、仕方ない事だとも解ってはいるのだ。
短い寿命でそれぞれ為すべきことをしているのだし、かくいう自分だって同じようなもの。
ただ自分は仕事が仕事な為に万に一つも食事を抜くことが無いだけで]
あ、そうそう〜。
サラダのレシピ、忘れない内に清書しなくっちゃ〜。
[思案にくれかけた所で、クレイグとユーリから感想聞いたサラダのレシピが覚書のままだったと思い出した。
誰が見ても解りやすいようにと絵も描かなくてはならないから、こればかりはクレイグにも頼めない]
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