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―嘆き島・墓地管理小屋―
[代理人はやれやれと肩をすくめると、コップにお茶を注いで飲み干した。]
「今日は泊まっていっても構わないと思うけれど、明日には帰るべきだ。
ああそう――僕は君が人狼でも、此処では襲わないと思っているよ。この小屋から僕が居なくなれば一番怪しまれるのは君だからね。」
[彼はコップに視線を落としたまま、何度か瞬きした。カタンと立ち上がると、一口だけ飲んで、ありがとうございます。とお茶のお礼を言って、小屋の外に出た。
海には一艘、嘆き島に渡ってくる船が見えた。]
─嘆き島─
[カツンとヒールの音を響かせて島に降り立つ。
こんな日にこの島を訪れる者など居ないのだろうか、墓地はただ静かだった。管理小屋に挨拶をして、まずは母親の墓を目指す。枯れかけた白い花が墓前に備えられており、それは父親が通っていた事を示していた。暫くの間、黙祷を捧げ、次にグレンの墓へ向かう。
母親の墓とは違い、誰も訪れた痕跡の無いグレンの墓を、瓶に残ったアルコールで乱暴に清める。溜め息をついていいのか、怒っていいのか、涙を流すべきなのか、消化しきれない感情を持て余してグレンの墓石から視線を逸らした時、キャロルは向こう側の人影に気付いた。
──ユージーンだった。]
[向うが気付くか気付かないか分からない。が、黙って頭を下げる。]
『昨日、集会所に来ていた…あたしと同じ容疑者の。
何処かで見た顔だと思ったら、やっぱり嘆き島の手伝いの……。(今は手伝いじゃないのかしら。管理人室に居たのは知らない人だった。)名前はなんだったかしら…ね?』
―嘆き島―
[潮風に晒された短い雑草の間を歩く。
風が吹く。
最初に、この小屋から出た時に持ち出した鞄を持って、何となく、墓地の裏手へと足が向いた。西洋式の墓地にあまり似つかわしくない、やや異国の趣を遺した社…祠があった。
近くの野の花を摘むと、そっと供え石の上に置いた。
彼は、モーガンにもこの小さな社の由来は聞いた事がなかったけれど、鎮魂は必ずする事は聞いていた。それが、人狼に纏わる事であるのかは聞いた事はなかったし、過去に人狼事件があった事も聞いた事はなかったけれど。デボラが、過去と現在の事を混同して話す事は前から知られている事だったし、全ての本を読んだ訳ではなかったけれど昔の村の本にも書かれていなかった。
もしかしたら───…
考え事をしながら、墓地の表の方へと歩いていくと誰かの視線を感じた。墓参りに来た本土の人だろうと思って、そちらを見ると綺麗な女性、何度か見かけた事があった。それに確か、昨晩の集会場に居たように思う。]
―サーカスのテント―
[笛の音は唐突に止まった。高い音のそれを下ろし、彼は立ち上がる。
ため息を一つ。
浮かんでくる言葉は消すことが出来ない。]
なんで、おれたちが。
[だが、サーカスの誰かに、同じ役目を与えねばならないことを考えれば(特にたった一人の姉にそれをさせねばならないことを考えれば)、それしかないのかと思う。
だからといって暗い部屋の中、こもっているのも、嫌だった。
服を変え、外へ向かう。
いつもの鞄を腰に下げて。]
[声を掛けられてハッとした様に、頷く。空になったアルコール瓶をバツが悪そうに仕舞いながら、]
…こんにちは。
昨日集会所で……。
あなたもあたしと同じ容疑者なのね。
あたしはキャロル…。三日前から帰郷しているわ。この島に処刑台が出来たとか聞いて──。
─嘆き島─
[彼は、行動を気に留めずに変わらず答えた。]
こんにちは。
はい。昨日、あまり覚えていませんが、集会場で会ったように思います。
私はユージーンです。
[キャロルの言葉に、丘の中腹に作られた処刑台を仰ぎ見るようにした。]
処刑台は、…あちらですね。
墓地から離されて作られています。
―グラハム家近くの路上―
[迷っていた。
聞けばクラークの遺児はまだ8歳の少年だと言う。自分はその少年に父の死を伝えにきた。その役目の重さが今頃になって身に沁みる]
…泣く、かな…泣くよな。まだガキだもんな。
[思い知らされる。森に埋められた遺品を捜してから縁故を尋ねようとしていたのは、ただの時間稼ぎだったのだと]
意気地がないな、オレ。
[自嘲気味に言って、グラハム家を見つめたが、結局、少年を訪ねる勇気は出せないまま]
あの女性(ひと)に先に伝えるほうが、マシかな。
[村に来てから何度か訪れたBAR。やわらかくうねる髪。少し憂いのある微笑。ローズマリーと呼ばれる、少し婀娜っぽい看板娘の姿を思い浮かべた]
オレも容疑者なんていわれているようじゃ、いつまで生きていられるか分からないしな…。
[男は知らない。クラークの息子も酒場の看板娘も、同じ容疑者なのだと言うことを]
─嘆き島─
処刑台は、最初は、本土の方に作られるという話も出ていたのですが、此処は離島で人もお墓参りの人と悪戯や釣り人が時折来るくらいでしたから、誂え向きだったのでしょう。遺族の方から反対意見は出ていたのですが、被害者が増えるにつれて、作られる事が決まりました。
―雑貨屋付近―
[歩きながらも微笑う。それはサーカスの者として、顔が知られているから。
当然、容疑者としても知られているだろうけれど。
サーカスの一人としての行動を。
足は自然、昨日の海の方へ向いた。]
あたしが居た時から酷い田舎だったけどあんなのが出来たら、死人だって嫌になりそうじゃない。ママだってグレンだってゆっくり眠れやしないわ。でも、処刑台の設置場所が墓地の真ん中じゃなくて、まだマシだと思った…。あたしって前向きね。
[処刑台からユージーンに視線を戻して、ユージーンの名前を反芻する。]
ユージーン。
あなた、ここで働いてるの…よね。
被害者が増えるにつれ──って、もうそんなに殺されてるの?
あたしの家は街のはずれだし父親は偏屈だから、詳しい事は知らなくて。それに、新聞には処刑台の事しか載ってなかった。
─嘆き島─
はい。
普段は、独りで管理小屋に住み込みで墓地を管理しています。
[墓地の真ん中だと建てるのは反対意見が多く出て無理だったろうと思ったけれど、それは心の中に置いた。]
…埋葬しましたから、覚えています。
[丘の中腹を見つめたまま、語った。]
図書館の新聞を読むと、
事件の経過が分かると思います。
―海辺 桟橋そば―
[処刑台のある島が見える。
岩に腰掛け、横笛を吹く。
鎮魂の音楽になったのは、そこの景色を見たからだろうか。]
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