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―厨房―
[昨日のスープの残りを温めなおして、あとはパンに軽く焼き目をつけ、うえにチーズを乗せた。
燻製の肉を薄く切り、さらにその上にのせた簡単な料理を皿に盛る。
果物を甘く漬けたものも出し小皿に分け入れたところで、ゲルダの顔が見えた。]
こんばんはゲルダ。
簡単なものを少しだけだが。…足りんだろうな。
[手早くというとそんな物しか思いつかずに。]
他に何か足すか?
手伝うが。
やーちょっとからかったら「ぶっ殺す」とか笑顔で言われちゃってさー。
その前にゲルダちゃんの料理あること教えてたから、それで許されたっつーか。
大人げないよなー。
[自分棚上げでゲルダに説明しつつ一階へと降りた]
ん、それじゃあ俺らは広間行ってるよ。
飯よろしく。
[再度頼むとそのまま足を広間へと向けた]
─廊下→広間─
[かくれんぼの提案には、猫はなぁう、と喜んだかも知れないが。
主は主で、がっくりと]
……どういう発想なんだよ……。
[読めねぇ、と呟きつつ。
新たに広間に下りてきた面々に、軽く、手を上げて挨拶した]
それは、
[証]
[何のことかは分からず]
でも、つまり。
…滅ぼすということは。
[続く言葉は][出ない]
[息を飲み込み]
…それが、誰かも分からないのに?
[封筒を差し出したまま]
[弱く][呟く]
[ライヒアルトとナターリエの反応に]
なんだよ、軽い冗談だろうが。
[肩をすくめてナターリエの提案には]
おっ、ありがとうな。
それじゃあ美味しいご飯でも待ちますか。
[厨房に向かうナターリエを見送りそして広間に新たに増えた面々には軽く手を振り挨拶]
かと言って。
誰かも分からないままに放って置いては…
獣の手により、新たな犠牲が出るかもしれない。
……おかしいですかね。
人を救うことを説く教会が、このようなことを考えるのは。
[酷い矛盾だと、自分でも思う。
推し量るような眼差しを、アーベルに向けた]
こうして話している今も、貴方がそうではないかと、疑っているだなんて。
[封筒を受け取り、握り締める]
かくれんぼなんて、子供の遊びだよー。
[実はわたしは半分乗り気だったけど、周りの大人が苦笑気味なので、わたしも大人ぶってみる。]
うん、まあ。
早くに仕上げてしまいたいと思ったものだから。
[ゼルギウスに答えながら歩き。
遅れがちなエーファに気付けば、歩調を少し落とした。
その理由までは気付かぬままのようだったが]
あ、そうか。
よろしく頼むよ。
[厨房へと向かうゲルダと分かれて広間へと入り、中に居る面々に軽く手を上げた]
いよーす、相変わらずと言うか賑やかだな。
[先程までなされていた会話なぞ露知らず]
[暢気な声で挨拶しながら広間へと足を踏み入れた]
[集まっている顔を見回し、空いているソファーへと腰掛ける]
―厨房―
[既に厨房には、調理をしている際の香りが漂っており。
出来上がったものを覗き込む]
うん。
…人数多いしね。
今、エーリッヒとエーファと薬師様と降りてきたし。
後で、自衛団長様も食べるかもしれないし。
[足すつもりがあると示して、大鍋のある棚を指さした]
塩漬け肉のスープで、ポトフ、作るの。
材料は用意するから。
[鍋など道具を用意してほしいのだと言外に]
[ベアトリーチェにも子供みたいといわれるて]
じゃあ俺がこの中で一番子供ってことか。
[肩をすくめて苦笑をもらす]
なぁ、エーリッヒ、ゼルギウス、エーファはどう思う?
[着たばかりの三人に突然に話題をふったりとか]
……冗談にしても、な。
[マテウスの言葉に、もう一つため息をつき]
賑やかにもなるだろ、ここに集まるくらいしかすることないんだから。
[ゼルギウスに返した直後に。
聞こえたイヴァンの声に、がっくりと来た]
……ふきんと雑巾は、その主用途に基づいた縫製が全く違うっ!
[真顔で突っ込む所なのかと]
[エーリッヒが歩調を緩めたのには気付いたかどうか、ふいにかけられた男の声に、目を瞬かせる]
こども、には、見えない。
[言葉は聞いていたようで、答えは単純]
おかしいことじゃないさ。
人を救う為と言うなら。
…でも、
それでも、…僕には、無理だ。
[弱気な言葉]
[教師としては][相応しくなかろうか]
誰かも分からないのに、
…殺す、なんて。
[先程止めた言葉]
[眉を顰め][渡した片手で頭を押さえ]
そうか。そう、だよな。
…僕にも、分からないさ。
[向けられる疑い]
[出掛かる弁解の代わり][視線を落とす]
大人気なくて悪かったな。
[ベアトリーチェに笑われれば]
お兄ちゃんの心は今深く傷ついた…。
[そして少し悲しそうなそぶりを見せながらエーファの頭を撫でて]
エーファはいい子だな、うん。
エーファはお兄ちゃんの味方だよな?
[殺す。命を奪う。
その言葉は、敢えて避けていた。
ここに連れて来られたときに、自ら否定したはずの台詞だから]
……教える立場の方でも、迷われることはあるんですね。
安心しました、など言っては失礼かもしれませんが。
[苦笑を浮かべてみせる]
―厨房―
ん、皆降りてきたんだな…パンも増やすか。
大鍋は一番右の奴でいいな?
器は多めに用意しておくか。後で取り分ければいいんだし。
[親友の仕草から瞬時察し、大鍋や器具を棚を開け探し出す。
小型のナイフも一つ取り出し、野菜を切るならその手伝いもしようかと。]
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