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[何だか、若い二人に御任せしましょうみたいな空気を、女の子から感じたような気がしなくもなく…少女は、思わず、ユリアンを見る]
あ、あの…こんばんは。
[それだけ言うのがやっとらしかった]
[墓標の周辺にルーベンスの絵でもあるのだろうか?
何かの気配を感じつつ…]
[落ち込むミハエルになんて言っていいかわからず
その頭をそっと撫でる]
…
[少年から聞こえた「死人」と言う言葉に、思わずその墓標の方へと目を向け…
割り箸の墓標が目に入った]
…えっと…
[なんだか、昔捕まえたカエルが死んだ時に、あんなお墓を立てたなぁ…とか、思ったり。
…実際は、冬眠していたらしく、死体は検出されなかったワケなのだが]
[自分を無視して発せられた言葉に、一瞬きょとん、とし]
いやだから、お前ね、一体何を……。
[何をどうがんばれと言っているのか、と。
困ってる。正直困ってる]
…………おっけ!ミハ君の意思を尊重する!
[ミハエルの言葉に、握り拳と共に力強く頷いた。
…死者、との言葉には何も突っ込まない。]
あ、けど流石にずっと座ってると…雪で濡れちゃうよ?
[とりあえず立たない? と目の前に軽く手を差し出して]
[なにか、金色の光が見えた――ような気がしたけれど]
ぱとらっしゅ…?
[なんともいえないメロディーが見せた幻覚だったのかも
と思ったり思わなかったり。]
日常茶飯事…
[そういえば先日もずぶ濡れになっていたような。
あれも日常茶飯事の一環なのだろうかなどと些か間違った思考を展開しつつ。
何だか天使が舞い降りてきそうなエーリッヒを見遣った]
[傍に膝を突くユーディットだとか、彼の頭を撫でるアーベルだとか、それから力強く頷くリディだとかに、何時までもこうしていられないと思ったのか]
……だから、撫でるなというのに……
[青年に小さく反論の声を零して]
[差し出されたリディの手は、大丈夫だと言って取らずに、何とか立ち上がる]
[はふ。幾度目かの、嘆息。]
[エーリッヒとそれはもう物凄く気の合う夫を思い起こせば、軽く現実逃避していたらしい]
[聖歌の調べとともに、エーリッヒに向かって一条の光が…]
[そんな幻を見た気がした]
[本日は御日柄も良く、とか、ご趣味は、とか聞いてる場合でもなく、そもそもユリアン自身も困っているように見えるし、どうしたものかと…少し泣きそう]
[なんというか二人の様子に困った。
きょろきょろした。
子供は誰かに助けを求めている。
二人とも情けないとか思っているかもしれない。]
[はむ。]
[蒸しケーキに、齧り付く。以前の彼からは考えられない行動だったが、ここ数日での慣れと、ついでに、ヤケになっていた部分もあったのかもしれない。
チョコレートの甘さが口内に広がって、気分がほんの僅か、落ち着いた]
[ミハエルが立ち上がったのを見れば、うむ、と満足そうに頷いて
手をを引っ込める。行き場の無い手がちょっと寂しかったのは秘密。]
うーん、さて。
掘り起こすのもアレですが、流石にマジメな話
エリにぃがこれ以上風邪を引くと大変なことになりそうだなー。
[仕方ない、と小さく呟けばエーリッヒの方へ歩み寄ろうと]
[…エーリッヒの金髪が見えなくなると、ふと、ミリィとユリアンの様子が…]
…なるほど。
[ユリアンが好きなのって、彼女なのかなぁ。と思いつつ…
話が進まない様子を、少し微笑ましく見ている]
[ダーヴィットの様子に]
[これでも少し静かになったんだけど
…と、姿が見えなくなったある人物を思い出しつつ]
[静かなのは好きだけど、
でもそれは嬉しくない静かさなので口には出さなかったが]
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