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─ 街中 ─
うっわ、それは災難な。
来て早々こんなんが起きるなんて。
でも知り合いの女の子、ねえ。
もしかして、掃除屋の彼女?
[気分を上向かせるように、揶揄混じりに付け足した]
─ 街中→中央議事堂 ─
[犬は静かな街中を駆けて行く。
かつてこれ程までに音の少ない状況に面したことがあっただろうか。
道に転がる遺体は片付けられるはずもなく、周囲を赤黒く彩ったままにされていた]
… くぅん
[近所のおばさんや、よくおやつをくれたおじいさん。
見た事のある顔も知らない顔も、沢山辺りに転がっている。
いちいち足を止めて覗き込むことは無かったが、犬はそれらを悼むように鳴き声を零していた]
わふ
[ややあって見えてくる、集合場所である議事堂。
先に家を出た警備員とはルートが異なったのだろう。
駆けたこともあって犬が先に辿り着いたようだった]
─ 街中 ─
いや、実際そんなもんだろっての。
……ここまで減るたあ思わんかったけどなぁ。
[いつぞの暴動の時は、それでも100人単位は残ったのだったか。
反乱分子を炙り出し、かつ、自滅させるために撒かれた種は本当に瑣末なものだった]
なんのために、か……。
ソレがわかりゃ、苦労しねぇ……んだか、どうなんだか。
[愚痴>>154にはやれやれ、と息を吐き。
その後の揶揄混じりの付け足し>>156には、くく、と低く笑った]
ちげーよ。
まあ、お友達認定はしてもらったけどな。
[軽い口調でさらり、返す。
普段はあかるい掃除屋が、あちこちで子供たちに懐かれていた事は、付き合いのある者なら大抵知っている。
一瞬浮かんだ色は、そんな子供たちの事に振れる時の表情に近かった]
あ…、ごめんな……さい……
[フランの様子に申し訳なさそうにしながら中央議事堂へと向かう。
二回目に差出される手はなかった。
罪悪感みたいなものにちっちゃな胸がちくりと痛む]
─ 街中→中央議事堂 ─
分かってるわ。だからこそ、気分悪いん。
そーね。まさか一桁になるまで進むとは思いもせんかったわ。
[同じような経験はある。こちらはもっと限定区画だったけれど。それでも巻き込んだ人数の2割程は生き残ったのに。
首を振って過去の記憶は遠くへと押しやる]
はぁん、そっちか。からかいがいのない。
相変わらず小さい子にはおモテになりますこと。
[そうして着いた議事堂に、その少女はいただろうか。
最大級の警戒心を招かれてしまうだろう子供は]
─ 雑貨屋前→ ─
あ、うん。
モノを擬態させるっていうのかな。
俺らが普段から使ってる能力を、モノに付加させる技術が端末に――ってややこしいか。
まぁようは、端末使って幻見せてるような物だよ。
[治療の手はなるべく見ずに、フランの疑問の声が聞こえた>>153時にだけそうした。
役に立ったならよかったけど、と苦笑じみて言う。実際は逆効果だったが、それでも。
呼び止められかけてちょっと振り返ったが、>>155カレンに手を伸ばすのが見えたのでそのまま先に歩いた。
周囲の様子を見ながら歩くつもりだったが、辺りを見渡せば思ったより酷い惨状に頭が痛い。]
子供に見せられませんよってレベルじゃないよなぁもう……。
[後ろの二人の様子を時折見、溜息つきながら、ようやく中央議事堂へとたどりついた。]
─ 中央議事堂 ─
わふ
[議事堂の中でお座り状態で待機する犬。
しばらくすればちらほらと生き残った者達が集まって来る。
そのうちの一人>>162がこちらを見詰めてくるのに気付けば、口を閉じたままにじっと見返していた]
─ 中央議事堂 ─
[内心浮かんでいるものは知らない。
知ったとしても、まあ、感慨などは浮かばないだろうが。
軍とはそういう場所、という認識が、僅かながらにあるから]
……まー、チビにしかモテねぇ、ってのも。
わりかしびみょーではあんだけどな。
[冗談めかした口調で言いつつ、議事堂へ踏み込む。
普段あまり立ち寄らなかった場所は、集まる人数の少なさもあり、妙にがらん、としているように思えた]
うん……でも、大丈夫……
[これ以上心配かけないようにと、怯えた様子はまだ抜けてなかったけど、首をぷるぷると横に振った。
周囲の様子は見えてしまい、いろいろと凄惨な様子はつらくもあったけど、最初に受けた衝撃よりはまだ若干ましなほうだったかもしれない。
それでもなるべく回りはみないように、あとでお掃除とかも大変そうっておもいながら、友達二号、生存者の中に名前も上がっていた人のことを思い出す。
議事堂にいけば会えるかもしれないと、二人に遅れないようについていく]
─ 中央議事堂 ─
ぱとらっしゅーー
[二人から遅れて、フランが見つめる先にお友達を見つけてすぐに駆け出す]
ふぇぇぇぇ、あうぅぅっ…
[声にならない何かを半泣きになりながら訴えてぎゅっとパトラッシュを抱きしめる。
よかったとはいえない状況だけど、お友達の無事は素直にうれしかった]
─ 中央議事堂 ─
[女性にかけられた言葉>>166に、犬はふるふると首を横に振った。
ここに居なければいけないから居るのだと、そんな意思を汲み取れるのは、女性と共に来た少女くらいのものだろう]
わふん
[左前足の付け根にあるボタンを押して収納スペースを開くと、その中から小型レーザー銃を一本口に銜える。
レーザー銃口の向きは正面。
縦に銜えて、顔が向いた方向に射撃が出来るようにした。
その様子を見れば、女性にも犬が件の撃ち合いに参加する心算であることも悟れるか。
尤も、銜えているものが銃に見えない可能性は十分にあったが]
─ 中央議事堂 ─
きゅうん
[少女が駆け寄って来てしがみ付いてくる>>168のを見れば、小型レーザー銃を銜えたまま少女に頭を擦り付ける。
放送を聴いての無事は知っていたが、実際に姿を見て安堵する感情を抱いていた]
― 議事堂 ―
[反射的に張られたのは心理防壁。
遠くへ押しやったはずの記憶がそのスイッチを押した。
テレパス能力を有する少女を、強く拒絶、する]
……時間だね。
[硬い表情のまま、左手の銃に視線を流した]
─ 中央議事堂 ─
[警備員からの呼びかけ>>170や、青年の言葉>>172には尻尾を振ることで応じて。
全員が集まったようなら、首を巡らせて全員の顔を見遣った]
おんっ
[女性の疑問>>173には一声鳴いて返すことで肯定の意味を持たせる。
小型レーザー銃を銜えたままであるため、喉で鳴くような、くぐもったものだった]
[疑問を抱えたまま、鞄に手を入れる。
無造作に放り込まれていた銃を手に取って、出した。
仮面の下では冷や汗かいているのだが、それが表に出ないのは幸いなのか何なのか。
心臓の音がやけに耳についた。]
─ 中央議事堂 ─
[犬はじぃっと集まった人物を見遣る。
唯一視線が外れているのは、傍に居る少女だけだった]
……………
[僅かな異変も見逃すまいとする様は、どう見ても犬ではなく人の様相を呈している。
本能で危険を察知して唸り声を上げるなんてことは無く、思考を先行させて撃つべき相手を探そうとしていた]
─ 中央議事堂 ─
[勘違いから疑問を抱かれているなど知る由もなく。
僅かに細めた目は、そこにいる者たちを順に見回す。
だいぶ短くなってきている煙草から立ち上る紫煙が、揺れた]
[パトラッシュから心配する思いが流れてきて、その背中や頭をしばらく撫でる。
それと同時に流れてくるもの、自分も……、
参加しないといけない。
渡されたときに肩からかけていた、それを手にする]
やらないと……いけないんだよね……
[手も足もとっても震えてた。
実際は軽いけども手にしたそれはとても重く感じる。
引き金も、とっても軽いことをしるのはすぐ後。
向ける先は……とりあえず一番知らない人のところ。
触れたことのない相手へ]
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