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『まもなく皆様に一斉射撃を行ってもらいます。集まってください』
[感情というものを感じさせない、相変わらずの機械音声が船内に響く]
─ 第二階層・食堂 ─
[何も言わなければ何でもないんだと、子供は解釈して。
名前を聞けば、「ルーシーねーちゃん」と一度口に昇らせた。
エリカの中で>>159何か怖いことが想像されているとは知らず。]
会えるといいな!
[その時は、本気でそう思って言っていた。
船の航路が変わっていないこと…当然詳しいことは解らないので、ちゃんと着こうとしている、という所だけは読み取った。]
んじゃ、もーちょっとで着くのかなぁ。
前とーちゃんに聞いたら、あとすこしだって言ってたし。
[正確な日数や時間までは知らないが、そう遠くはないのだろうと理解した。
早く着けばいい――そうすればきっと大丈夫。
子供はよく分からないなりに、そんな事を思っていた。]
―第二階層・食堂―
[直接問いがなければそれを読み取る力はなく、エリカの視線には首を傾げてみせたのみ。
更に視線の意図を問われるなら『観察』という正直な二文字が表示されるのだろうが。
事実それ以上の意味はなかった]
[皆が集まる場所に向かうことに異論はないので、周囲が動くに任せて機械犬も身を起こす]
……バカだな。
[視線を逸らす彼の両頬を掌で包んで、強制的に自分へと向けた。]
私が死んだのは、お前のせいじゃない。
PMCがなんらかの理由で私を食った、それで死んだんだ。
大体あの時お前が言わなかったとしても、私が射撃されていたかもしれないんだ。
お前のせいじゃないことに、お前が責任を感じる必要なんかないんだ。
大体人の意図など知ったことか、私はお前しか知らんのだ。
お前は失敗作なんかじゃない。
誰が何と言おうと、私が認めるものか。
解ったか?
―第二階層・集会室―
[火のついた煙草を口に咥えながら、スティーヴの隣のあたりにいた]
俺はいまのところスティーヴは違うと思っている。
[隣にいるその研究者にそう声をかけながら]
それにこの中で一番PMCを見つけてくれる可能性が高いのはスティーヴだと思ってるしな。
[暗にそちらを今は撃つつもりはないことを示しながら]
オーフがまた撃たれるのも勘弁してほしいものだがな。
[そうぽつりと、もっともそれを止めれる材料を自分は持ち合わせていなかったが]
[そう言い切ったところで響いた放送に、ジョエルと視線を合わせて頷いた。]
…行こう。
こうなってしまっては何も出来ないが、せめて見届けるくらいはしなければ気がすまん。
[そう言って、手を差し出し。]
一緒に行こう、ジョエル。
[笑って、半ば強引に彼の手を取るとそのまま集会室へと向かった。]
―第二階層・食堂―
[首もとに抱きつく力の変化を感じたなら、視線は横へ流れ]
おんっ
[鳴き声が少年への承諾の返事だということは、機械を通さずとも伝わるか]
[ぐいっと向けられると驚いたように瞬いて見る。]
…
[返ってきたのは、全く想像していなかった答え。
理解できないように瞬いて、]
リディアは、
…
優しいな
[歪んだ表情は、泣きそうなものに見えたかもしれない。
もう一言、何か言葉を言いかけたところで聞こえた放送。]
…
[行こうと言う言葉に頷いた。
手を取られるとそのままひっぱられる。]
ありがとう
[集会室につくまでの間に呟いた小さな言葉は、彼女に届いただろうか。]
─ 第二階層 集会室 ─
[集会室に着くと、今回は席に座らず壁に背を凭れかけさせ他の者を待つ。
右手にはまだ電子銃は掴まれて居らず、胸の前で両腕が組まれていた]
[その状態で思考するのは、勿論誰を選ぶかと言うこと。
今まで得た情報の中で符合することが多いのは二名、うち一名は昨日も銃を向けた者。
ただ、この情報すらも撹乱されていたりするのなら…。
そう考えると切がなかった。
そんな思考の最中で、隣に居た軍人>>168から声がかかる]
……そりゃありがたいことだな。
期待に応えたいところだが…現状どうにもならんところだ。
[PMCを見つける可能性が高いと言われても、喜色が浮かぶことは無い。
それもそのはず、自分の中では八方塞なのだし、あくまで可能性の話だからだ]
…さて、今一番寄生されている可能性を高く見ているのはあのガキだ。
俺の中では集めた情報の中で符合するものが多すぎる。
お前は、もしガキにPMCが寄生していると発覚しても、護るつもりで居るのか?
[子供のことをを言われても、顔色を変えないどころか一番疑っていると口にする。
そして常々思っていた疑問を軍人へとぶつけてみた。]
―→第二階層・集会所―
[エリカから問われはしなかったが、微かな鳴き声でも拾われていたか。
移動の途中浮かんでいた文字について少年から問われると、胸囲云々には疑問符『??』しか浮かばなかったが]
わぅ
[答える声に合わせ、『敵 さがす』という文字に変わった。
PMCは登録されていないから、代わりに敵と表示される]
そういわれるとは思っていた。
[目を瞑り、咥えたままの煙草は徐々に短くなっていく。
疑うべき要素をいくつも提示されていたうえに、昨日撃たれてもいるのだから不思議には思わない]
そうだな、あいつが寄生されていることが発覚したなら…、
それが間違いがないのなら撃つことになるな。
[静かに告げる言葉の後]
子供のこと守るのも、その子供の行動に責任もつのも、親の義務だからな。
─ 第二階層・集会室 ─
[スティーヴに急かされながら集会室へ。
途中で誰かと合流しても、片手を挙げるいつもの挨拶だけで声は掛けず。集会室に着くと入口脇で壁に寄りかかった]
そうだ、エリカちゃん。
期待に添えなくてゴメン。
[大した情報は入らなかったのだと、それだけは同僚に伝えて。
片手は腰のレーザー銃の上に今から置かれていた]
何だいきなり。
私は事実を言っただけだぞ。
[きょとんとした顔で、まるで泣きそうな顔のジョエルを見上げ。
手を引いて先を歩く女の耳に言葉が届くと、振り向かぬまま握った手の力が強くなった。]
何。
どういたしまして、だ。
[そう応えた声は、穏やかな響きがあっただろう。]
─ →第二階層・集会室 ─
あと6日かぁ…。
[エリカに告げられた>>167のは、一週間に少し足りない日。
父親とこんなに長くいられる事は滅多に無いので、いつもなら短いと言っていたんだろうが。今は少し遠くも感じるのは、少年なりの感傷か。
パトラッシュの返事>>169はすぐ解ったので、機械は見ずに嬉しそうに頭をいっぱいなでなでした。
歩きながら見た機械の文字>>172。敵という言葉に、ちょっとの間の後、こっくり頷いた。
集会室に着くと、真っ先に父親の傍に駆け寄って、ぽけっとに手を突っ込んだ。
そこには変わらずレーザー銃がある。
それを少しだけ唇を横に結びながら手にし、一回うっかり落としたが。
拾いなおすと銃口は父親に言った通り、スティーヴに向けるように動かした。
目は相変わらず瞑ったままだった。]
─ 第二階層・集会室 ─
[僅かに下を向いていれば、前髪が落ちて表情も隠れる。
口元がピクピクしているのは時間を前にした緊張から来るものか]
っく。
[震える手が銃を掴む。
昨日とは正反対の素人そのものの動きが銃口を上向けた]
─第二階層 集会室─
[ジョエルの手を引いてやってきた集会室には、既に人が集まっていて。
また、昨日のように撃ち殺される者が出るのだと目を伏せた。]
俺も事実を言ったまでだよ
[きょとんとした顔にはそう返して少し笑う。
道中つないだ手の力が強まるのに、
思い出したのはノブやオーフェンとの握手だった。
表情は見えなかったけれど、穏やかな響き。
今はただ着いていく。]
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