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―生前・自宅―
[毎日欠かしたことのない鍛錬は今日は行っておらず、ゲルダが着た時には自宅のベッドの上にいた]
ゲルダ、どうしたの?
[顔を近づけられると消耗していくらか力のない言葉も容易に届いた。
すぐにかけられる疑問の言葉には、言おうかどうか迷い、掌の火傷に気づかれ]
うん、そうだよ。
[自分がそうだと今度は迷うことなく答える。
礼の言葉に笑いかけながら]
ボクはゲルダがこうしていてくれるのが、嬉しいからね。
[それから宿への提案は二つ返事でOKを返していた]
―生前・宿屋―
[ゲルダより遅れて宿に到着するとすぐにライヒアルトに呼ばれてそれについていく。
それから告げられた言葉に首を横に振り]
まぁ、ボクも一番あの中で疑ってたのはライヒアルトだったよ。
[殺しやすい相手としては、その意味については理解できて疑いはほぼ確信に]
ボクを殺すために信用していないということにする、の間違いじゃ?
[さらに続けられる言葉はその確信がほぼ間違いのないことを知らせるもの。
少なくとも彼は自分たちの味方ではないと]
穏やかじゃないなぁ…まったく…
[静かに構えて、浮かべるのは殺意でも憎悪でも、敵意でもなく無心に近い心で、
刀を構える姿を見据えながら、飛び掛るのを軽く踏み込みながらの牽制の一撃、剣の柄でそれは受け止められる。
受け止める相手の顔は戦いを楽しむ姿、胸中に複雑ものが多数よぎる。
飛び込むゲルダに気づきとっさにかばおうと、それは間に合わず彼女は蹴り飛ばされていた]
ライヒアルトっ…!
[一瞬怒りが心に浮かび繰り出す蹴りは、怒りに任せてしまったもの。
脇腹を捕らえ、続けざまのこぶしは右目を狙い]
[距離をとる相手を見据えながら人が集まるのは感じる。
深呼吸を一度気持ちを落ち着けようと、心を静かに鎮めようと。
それでもゲルダへの思いがそのまま、鎮めきれない心の混じり気となる。
怒り、憎しみ、殺意、それらをのせたままのこぶしは確かに威力も高く、受け止める相手の手が無事ではない感触が伝わってが]
…っ!
[小さく短い呼吸と共にそのままつかまれた腕ごと相手を引き寄せ剣先を逸らさせようと、動きは僅かに間に合わない。
自分の中に硬い鉄の塊に刺し貫かれるのを感じる。最後に見た表情にゲルダを守れなかったことを感じる]
かふっ…
[口からも血が零れ出て、最後の言葉はでない。
父さんに、まだ未熟だって笑われても仕方がないなと、そして最後に視界に捕らえられたのはゲルダの姿。
言葉に出すことはできない、ごめんねと謝罪の言葉は目線だけで、彼女に*通じたかどうか*]
―――…誰…?
[エリザベータの歌声は聴いたことがなかったから。
誰が歌っているのかはわからなかった、けれど。
その響きは生きている者とは違うことはわかった。]
実感がないなら。
惑わすようなことは言わないで欲しい。
[洗濯女>>156をじっと見る]
それはエリザさんに失礼だと思う。
[少女>>155の動きには気がついていなかった]
―宿・一階―
どうしたの、そんなにムキになって。
何もわからないよりは何か判断材料があるに越したことはないと思うんだけど。
信じる信じないはまた別にして。
[オトフリートは本職なのだし、興味をもつのは理解できたがクロエと仲が良さそうだったフォルカーがつっかかる理由が良く理解できなかった。]
―死後―
[静かに目を閉じたまま、考えることは後悔と自責の念のみで]
ゲルダ、ごめんよ、僕が不甲斐ないせいで…
[誰にともない謝罪の言葉を呟く、それを聞くものはいないのかもしれないが。
自分が死んでからずいぶんと時はたったと思う。
ゲルダも今頃は自分と同じように死んでいることだろう。
ましてやライヒアルトを取り逃す結果にも繋がる出来事。
とっさにでも、自分が守護者であることをあの時見学に来ていたものに告げられなかったことや、いくらゲルダのこととはいえ、あれほど積んだ鍛錬を無にする行いをしてしまったことなど、いくらでもあげればきりのないいまさらが一杯募る]
はぁ…
[次に漏れ出すのはため息、幾度も繰り返している行為]
─ 宿・一階 ─
……お?
[カップが茜色に満ちた頃に聞こえた声>>157に、緩く瞬く。
けれど、諌める声>>158は飛んでいたから、自分は口を出しはせず。
深緑に静かな色を浮かべて、場の様子を見守った]
─ 宿屋 一階 ─
……あるんですよね?
死者を見定める者が居ると予測出来るが故に行ったのかも知れませんが、名乗り上げていない以上、それを頼りに殺して確かめる手段を選ぶのは聊か心許ないはずです。
貴方が死者を見定める者であるならば、その行動を取ったことも理解は出来ますが…。
どうやらそうではない可能性の方が高いようですし。
[ライヒアルト>>153に返しながら、横目で視線を向けるのはクロエだったりするのだけれど]
まぁ、良いです。
言えないと言うのでしたら、これ以上は聞きません。
貴方が言わない分、僕達に情報が入らないと言うだけですから。
それがどんな結果を齎すかは、知りませんけれどね。
[笑みこそ作らなかったけれど、虚ろな瞳はじっとライヒアルトを見詰める。
しばし見詰めた後、すい、と視線を外すと意識を食事へと向けた]
─ 宿一階 ─
[オトフリートが淹れた紅茶を差し出されはしたが。
飲む事は出来ずに香りだけを嗅いだ。
微かに和らいだ意識は、フォルカーの様子でまた一気に様相を変える事になる。]
フおル…?
[ヘルムートへ意識が向いていたのと、いつもより集中力が欠けていた為に、オトフリートとクロエの会話は見えていなかった。
クロエが何をしたのか伝えられてもいない。
何だ、と二人の様子を見ていた。]
だって。
それじゃまるでエリザさんが狼だって言うみたいじゃない。
狼かどうか分からないなら、そういうの嫌だよ。
[薬師>>158に言われて、修道士の視線を感じながら、言葉を選んで答えた]
それは、するけど…。
[洗濯女>>159が不思議そうにするのはいつもと変わらなく感じられたから、反論の勢いも弱まってしまった]
―宿屋・一階―
クロエさんが何て感じたかは自由じゃないかなあ。
ライヒアルトさんをさほど責めなかった貴方がそこまでムキになるのは不思議に思えるんだけど。
何か知ってることでもあるの?
[アーベルを目の前で殺害したはずの当人は受け入れられているのに何故だろうと思わざるを得ない。]
――…エリザさんは人狼じゃないと思う。
だって、人狼なら、ゲルダさんも……
あんな事にならなかったんじゃないかな。
[人狼の数は知れない。
内訳を知らぬのだから人狼がひとりでないと
すぐには思い至らなかったのもあるが
フォルカーが違うと言っていたからというのが
少女の根拠としては強いものだった]
どこだ、アーベル!
[声を張り上げ、辺りを見回す。
視界に、フォルカーがクロエと話しているらしい様子は映るがそれは生きる者の世界。
自分と同じ世界にいるだろう幼馴染の姿はどこかに映っただろうか。]
デショ?
フォル坊だってする事をあたしもしてるダケ。
ただの偶然、ただの夢かも知れナイ。
だけど、言う事で何かの突破口になるかも知れナイ。
だから、あたしは言う。
判断する頭数は…減ってはいるケド、あるからサ。
[ネ?と首を傾げた]
─ 宿一階 ─
[沈黙は肯定と受け取られたか>>161。
まぁそうなるよなとは胸中で。
思う所は多々あれど、熱のせいで降り気味の視界で見やりながら、結局その言葉には沈黙を守り通した。
どんな結果、という言葉にだけは、より目を細めたが。
言えない。口にして、どこからか人狼に知られれば、おそらくはフォルカーが殺される可能性が上がるだろう。フォルカーを庇う様子を見せた片方の人狼は良い。が、この状況をゲームと称するもう片方の人狼がそれを知れば次の標的にあがりかねない。そうなればその人狼を慕うもう一人もきっと同意する。止める事は出来ない。
最終的にはその可能性も視野に入れながらも、自らの手でその道を作り出す事は避けようとしていた。
無駄な足掻き。
そんな言葉が脳裏を過ぎった。]
ライさんのは、そうかもと思ったから。
ゲルダさんを信じられなかったらそうするしかなかったかもって。
でも!
[薬師>>164の言うようにムキになっていた。
罪悪感と、自分のことを隠しているのが苦しかった]
………。
[下を向いた]
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