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おにい、ちゃん。
[ソフィーの口から今聞いたことと、グレンの示す証拠が示すことは相反すること。
困惑した顔を、ソフィーに向けた。]
― 二階廊下 ―
[ウェンディの部屋には入らなかった。
変わり果てた姿よりも元気な姿を覚えていようとするように。
階段のほうから聞こえる話し声が不穏な色を帯びてきたのに気づいて、少しちかよった。
声をかけずに、ハーヴェイたちの話し声に耳を傾けた]
[ネリーから向けられた、困惑の表情。
わからない、というように、軽く首を横に振る]
……どれかは、本当で、どれかは、嘘、なんだろうけど。
どっちがどっちなのか……ぼくにも、わからない。
…う、そ。
[グレンとハーヴェイのどちらかが、嘘をついている。
そう考えるのは確かに自然、だけれど。]
……しんじたく、ない、ね。
[解らない、よりも。
こちらの方が、しっくりときた。]
[男の足が止まる。
ハーヴェイまであと数段だろうか。
視線をずらし、思案するように止まってから、また上を見る。]
……だから、
ハーヴェイ様は、違うと。
そう仰りたいのですか。
信じたくない、か。
ん……そう、だね。
[この状況で、何を信じればいいのだろうか。
考えても、その答えは出ない。
ただ、グレンを疑いたくはなかった。
彼もまた、自分を支えてくれた存在に変わりないから]
─ 一階廊下 階段傍 ─
[階段で会話が為される中、一度瞑目して思考を纏める。
ハーヴェイが人狼である可能性、メイが人狼である可能性。
メイは既に手にかかっていて、ハーヴェイには別の点で思うところがある。
そこまで考えると、ゆっくりと瞳を開いた]
(それなら、結局やることは同じですね)
[ハーヴェイの言葉>>114が聞こえても、考えは変わらない。
自分が生から見出す者ならば、彼は死から見出す者なのだろう。
もしかしたら人狼で、それを偽っているのかも知れないと、そうも考える。
そんな中、瞳を開いた先で、階段を下りてくるニーナ>>111が見えた。
周囲にちらつくのは隠者のカード。
それはどこか昏いものを纏っていた。
ハーヴェイの傍にある悪魔のカードや、グレンの傍にある力のカードは纏わぬ、異質なものを]
[それが見えても、今はその場を動かなかった。
ニーナに気は配りながらも、視線は対峙する2人へと向けられている]
───ローレンス様は、人狼だったと。
ハーヴェイ様はそう、仰るのですね。
…では、ハーヴェイ様を手にかければ、少なくとも1人は、人狼を排除したことになります。
違いますか?
貴方を無き者にして、人狼の被害が無くなったなら。
その場合は人狼を全て排除出来たことになるのでしょう。
[そう考えたから。
グレンが小斧を振り上げるのを、止めなかった]
[自分の言葉に同意が返されると、うん、とうん、と頷いた。
考えても、力がない身ではわからないものは多いから。
結局は、自分が信じたいものを信じることしかできないんだろうと、思った。]
…おー、やってるねぇ…
[じっと視線を向け、振り下ろされる小斧を見つめる。
見ている限り、ほぼ確実に彼は斧から逃げられない。
けれど、万が一がもし有るとしても…]
その時は、アタシが殺せばいいもんね…?
[くすりと笑って、階下のヒューバートに視線を向ける。
この場には一匹の狼と、三人の人間が居る。
それなのに…]
・・・『人間』を殺すのは、『人間』なんだよね。
狼よりも、よっぽど怖い。
[小さく呟いた皮肉の言葉は、誰の耳にも届かない…]
[結果として一撃目は外れた。
けれど、落ちた身体は使用人が先程までいた場所――踊り場に酷く打ちつけられる。
追撃が来れば今度こそ避けられはしないだろう]
なん、で……っ
[それでも、痛みに痺れる身体を無理に動かそうともがいて。
掠れた声の問い掛けに、答えはあっただろうか]
[グレンが駆け、ヒューバートが冷静な分析を述べる。
動いてゆく場、そこに何かする事はできない、けれど。
目をそらさずに、じっと、見つめ続ける。
それでも、ほんの僅か。
繋いだ手に、力がこもるのだけは、どうにも押さえきれなかった、けれど]
、え?
[グレンがハーヴェイに向けた宣告に、思わず目を向ける。
視界に入ったのは、振りかざされた斧。]
…っひ…っ
[続くだろう光景に、喉から引きつった声が絞り出された。]
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