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ボクはどこに居てもかわんないねー。どこにいっても、ボクはボクだもの。にゃはははは。
喋るくらいで威張っちゃダメダメ♪
―パトラッシュの方を見てにへらと笑い。
ワンワンっ!
ね?ボクだって鳴けるもんねーだ。
[変人、の声に振り返り。
片手でスケッチブックを引き寄せて綴る。
変人なのはノブさん。
私が人狼だって知っても変わらなかった。
不思議な人、と書いてノブを見る]
[砕かなければ終わらない。
それは、この手で倒さねばならぬことで。]
…フラン。
[足が止まる。
ちらりと視界の隅に見えたのは、刀を抱いて震える細い腕。]
くそっ!
[どちらかしか選べないならば、きっと選んでしまうだろう。
けれども、迷いはまだ、その足を鈍らせて。]
フランさんっ……。
[宣された言葉に、唇をきつく噛む。
言われた言葉、その意味はわかる。
自身もまた、その定めの内に組み込まれたもの。
だから。
自分がどうしなければならないのかは。
知っていて]
……ボクは、誰もなくしたくない……けれどっ。
それで、同じになるなら……。
赤き星、砕くのも、躊躇わない……。
[静かに宣しつつ。
交差する青と銀を目で追う。
その状況に悲鳴を上げる心は、ぎゅ、と押さえ込んで]
ああ。きっとそうだ。
[クスクス笑うディーノに、真顔で断定する。]
変人ばっかだよ。
――良い村だ。
[遥か彼方から聞こえる、悲痛な叫びがあった。
それは先程からずっと聞こえていた。
風に乗って流れてくるのだ。それは。現世からの声。
何が起こっているだろうか。あの村で。今。
天を仰いだまま、ディーノの手に身を任せる。]
[突然起こった出来事に目を疑う。
異形の爪を振り回すフランと、それに対するレッグ。
目の前で次々と自警団が倒れていく]
ちっ!
よりにもよって・・・。
[反射的に剣を抜くも、レッグやランディの様子を見て足を止める。
この状況で、部外者である自分に入り込む余地は・・・]
くそっ・・・!
[迷いを振り切ってレッグに全てを任せると、
倒れた自警団に向かって駆け出した]
[その爪は、肩を、腕を、切り裂いて。
その刃は、肩を、腕を、切り裂いて。
けれども、迷いは未だ、深く踏み込めぬ足へとまとわり付いて。]
―抱き締める力が強くなったことに気が付いて。
んー?さっきの続き?
ボクは別にかまわないけどー?
―ディーノとパトラッシュに視線を送った後でリディアにゆっくりキスをした。
〔起きてしまった惨劇はもう、戻る道がない〕
〔そう言われ、己の手のひらを見る〕
俺は、それでも。
お前に、生きて欲しかった。
だが、お前は。
ただの村娘、雑貨屋の看板娘の。
ただの、フランじゃない。
〔ゆっくりと、しかし、しっかりとした足取りで、フラン…エリスに近付いた〕
[次の瞬間]
[走り出す]
[その人に向かって]
ねえ、ランディ。
信じさせて。
止められるのなら…。
止めてみせてよ……!
[真っ直ぐに腕を伸ばす]
[その動きは凪ぐとも言えず]
[けれど確実にその首へと向かって]
ノブが、変人。
うん、そうかも?
[そんな感じがする、と漏れるのは小さな笑い]
そっか、ノブはオシロイバナか。
[不思議な人、その言葉で思い出すのは一つの花。さっきの場所にもあったな、なんて思い出しながら]
ん、良い村。
…あそこであのまま居付くのも良いかなって思えたくらいに。
[天を仰いだまま何かを感じ取っているらしいパトラッシュを撫でながら、ぽつりと漏らし]
[―――エリス、エリス。]
[ぎゅ、と拳を握る]
[痛い]
[でも救われない]
[声を無くした自分には伝えられない感情]
[砕けないで]
[ただそう祈る]
[ふざけるノブには目を細めて。]
ほんっと、わけわかんねーな。
変人2号だ。認定してやるよ。
[スケッチブックを掲げるリディアに、なあ? と言いかけ。その先で始まったキスに、もう一度呆れたような表情に。]
…やめろぉぉっ!!!!
[何より見たくなかったのは、彼女がその手を下す事。
まるで親子のように、いや…それ以上に、仲良く見えたその人を殺める事。
振り下ろされるその腕に、巻き込まれることすらいとわずに、
二人の間に割って入り、手にした星の刃を突き立てようとする。]
〔異形の女が、自分の喉元に向かって真直ぐ突っ込んでくる〕
〔鋭い銀色の爪のその向こう〕
〔エリス…いや、フランの顔を、ただじっと、見つめていた〕
[また口付けを交わすリディアとノブには、わぁ、と視線を逸らして。その頬は僅かに赤みを帯びていただろうか]
[視線を逸らしたまま、見ないようにしてパトラッシュを撫で続けた]
……レッグ!
[繰り出される銀とランディの間に飛び込む姿に、悲鳴じみた声が上がり]
……やだっ……!
[無意識の内に、そちらへと。
歩みを進めて]
[ノブのさっきの続きの声に、顔を真っ赤にして首を振る。
ディーノとパトラッシュに両手を突き出してふるふると首を振ったところでノブのキスに捕まる]
[視線を気にしつつ、もう、と言いたげな表情]
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