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[まるで武器を隠して間合いを計るように、
そのまま奏から少し離れた距離でゆっくりと時計周りに回っていく、
先ほど切り裂かれたペットボトルからこぼれた液体にかぶせるように油が垂れ落ちていく]
あなたが私達を殺すのと同じだよ。
[最後に大きくペットボトルとプラスチックの容器にナイフを突き刺して穴をあけて、右手にペットボトルをもち奏に投げつけた。
ペットボトルは中の液体を撒き散らしながら奏の周辺をぬらすだろうか?]
お互いわがままだってこと。
[油の入ったプラスチックの容器を続けて投げつけて油を奏の周囲に散らす、左手はナイフを握ったままにまだ隠して]
うん。
……あっちの二人は、大丈夫そうだけど。
[涼と奏は。
そう、考えて、でも、先には続かない。
だから、ふる、と首を軽く振って、考えるのをそこでやめた]
……ここまで来たら、せめて村側勝ってほしいけど、ね。
[陣営の話に、小さく呟いて。
動いていくものたちを、見る]
誰も分かってもらおうなんざ思って、ねぇっつーの!!
[放ったハイキックは張られたテグスに一瞬阻まれる。
だが、構うことなくそのまま蹴りぬく。]
[横に吹き飛ぶ七重が地面とエンゲージするよりも早く。
カランという乾いた音とともに、ブシャッと血が吹き出る。
そこに刺さっていたはずのナイフは、奏と七重の中間あたりに転がっているか。
グラリ頭が揺れ、顔に手を当てる。]
……いってぇ。やっぱ、あんたこの中で一番危険だわ。
[指の隙間、深遠の漆黒が七重を見据え、ゆらり七重の倒れる方へと歩み出す。]
…。
[“こちら側”の2人の話し声にちらと目を向けて、
視線はまた“あちら側”に流れる。]
ゲームほど簡単には済まないな。
「人々の意思により」…なんて。
[殆ど独り言のような音。
パソコンの表示は変わっているだろうか。]
…そうだな。占い師だし。
[最後に割り振られた役を思い出し。]
………ナタリー、馬鹿力で何とかするんだ。
[そんな無茶な注文をぼそっと口にした。]
……あーあ。
最後まで村人とか。
やっぱり、あたしは吊っちゃダメなんじゃないか。
[ふと思い出したのは、オフ会絡みの日記たち。
今となっては、遠いのだけれど]
……それ、いくらなんでも無茶振り。
[無茶な注文にぽそ、と突っ込みながら。
蹴りに飛ばされる七重の様子に、震えが走るのは押さえられなかった]
[指の隙間から、ぎろり涼を睨む。]
…………はっ、そうかい。我侭じゃあしょうがねぇよなぁ。
安心しな、元仲間のよしみだ。優しく残酷に殺してやるよ。
[この状態になっても、いまだ口元には不敵な笑み。]
[乾いた音の後に身体は地面へと打ちつけられ、短い距離ながら床を滑る。
蹴られた左肩を庇いながら上体を起こすと、足から血を噴き出させた奏がこちらへと向かって来た]
…ふ、ん……アタシ程度を、脅威に思うなんて、貴方も、高が知れてる、ようね。
[痛みに顔を歪めながらも、相手を嘲笑する。
自分と奏の間に落ちるナイフ。
相手がこちらに近付き切る前に届くだろうかと、ちらり視線をやる。
右手は、腰のベルトへと伸びていたのだけれど]
[kanaと呼ばれていた姿は、僕に気を止めるだろうか?
でもそれをさせまいとするかのように、
ryouはペットボトルを相手に投げつける。
彼女へもナイフを手渡したのは万が一に備えてのこと。
出来れば手を染めて欲しくない。けど身を守ることが先決だから。]
(七重姉っ!!)
[蹴られて七重姉の身体が宙を舞う。
思わず声を上げたくなったけど、何とか堪えて武器を取り出す。]
それじゃあ、私を先に殺してみせてよ。
[左手にナイフを隠したままに奏に近寄っていき]
ナタリーさん、逃げてっ!
[蹴り飛ばされた七重にそう呼びかけて奏の方にかけだす、しかけた油を踏まないように]
[七重の言葉に、僅か見える口元に愉悦を浮かべると、]
はっ。謙遜するなよ…………『人殺し』。
[嘲笑に嘲笑を返す。]
それによぉ、さっきも言っただろ?
俺は俺のことを過大評価なんざしてねぇ、ってよ。
その高もてめぇを殺せるだけありゃ、十分おつりが来るだろうが。
[言いつつ、他のふたりに注意を向けながらゆっくり歩を進める。
ナイフについては、七重が動いたならそれを手に取る前にケリをつける心積もり。]
[ゲームでも、現実でも、死んでしまった人間には何も出来ない事だけは同じ。
周りの人たちの話を聞きながら、何も言わずに、ただ視線を向こうに*向けるだけ…*]
[玲の呟きには、何もいえなくて。
軽く、視線を向けるしかできなかった]
……そーなの?
[強い、という評価には、軽く瞬き。
裏側の思考なんて、あの時も今も知る由もなく。
諦め早かったなあ、なんて呑気に考えながら、七重を手伝っていたりしたのだけれど]
……ナタリたん……。
[詰められる、七重と奏の距離。
力のこもった裕樹の手に、自分の手を重ねるようにしながら。
目を逸らさずに、じっと、現を見つめた]
[合図はryouの声だったような気がする。
一瞬にして駆け出したryouからワンテンポ遅れて、
僕もryouとは別方向から敵に向かって走り出した。
仕掛けた罠はあちこちに点在する。それを注意深く避けながら、]
人殺しはお前だろ? さっさと還れよ!
[注意深く伺っていた視線、
驚異的な力を持つ者も、同時に三人が動き出しても、
対処しきれるだろうか?]
煩いよ、『快楽殺人者』。
アタシは自分のしたことを、することを、貴方みたいに逃げたりはしない。
自分が手にかけた相手の命を、罪を背負って生きて行く。
それがアタシなりのケジメのつけ方だ。
[自分を『人殺し』と呼ぶ相手に言い返す。
涼が逃げろと言ったが、その場から動きはしなかった。
奏がこちらへと近付く以上、ナイフを取りに走るのは危険が伴う。
けれど涼も、晴美さえも動き出した。
このチャンスを逃す手はない]
釣りなんか、あげる心算もさらさら無いわ!
[立ち上がると同時に地を蹴り、ナイフを拾おうとする仕草をする。
伸ばすのは左手、右手は後ろに隠したままに]
[そういやコイツもまぁ悪気なく着せてくれたもんだよなと。
思い出すとちょっと、突付いてやりたくもなったが。]
…まぁ。
いつか会えたら、本人に聞いてみればいい。
全員いつかは必ず、こっち側の住人になるんだからな。
[それが何時になるかは分からないが。それは約束されている未来。
重ねられた手の感触があるのは悪くないと、頭の隅で思いながら。
対峙し、知恵と力の限りをふりしぼり、人狼と対峙する三人を見て。]
…まだ早いけどな。
[呟くと同時に、三人が動いた。]
[涼の声にゆらり上体が揺れ、漆黒が涼を捉える。]
……ああ、いいぜぇ? 死に急ぐなら先に片してやるよ。
その代わり、後が詰まってるから優しくしてやれねぇがな!!
[とんと、無事な足の方で後ろに跳ぶ。それは仮に七重がスキを見てナイフを拾い駆け寄ろうとしても、涼とかち合う位置への移動。これで、同時に対処すべきはふたり。
そして、晴美の言葉には心底呆れたような目を向けると、]
ばっかじゃねーの。そんな当たり前のこと分かってるに決まってるだろーが。
数は問題じゃねぇ、『やれる』か『やれない』かなんだよ!!
[その足は油の上に着地。だが、]
あと、あからさまな動きで何かしたのがばればれなんだよ!
[踏みとどまるでなくそのまま足を滑らす。僅かならず体勢を崩すが、転倒をすることはなかった。]
C狂が裏切って狼投票で吊りか。
…ゲームならランダムかもな。
[涼は文字通り狂った人間。その腹は、結果が出るまで読みきれない。
現実を見れば、そんな事は無いように思えるが。
結局差し引いても、結末は分からない。]
うん、知ってるよ? 馬鹿だって事は。
ばればれだって事も、把握済み。
でもこれはどうかな? 少しは応えるんじゃない?
[そう言って、僕は体制を崩した相手に近付き、
傘から分離したスタンガンを近付けスイッチを押す。
衝撃は、彼の身体を走り抜けるだろうか。]
[巻き込んだ時の事を思い出している内心になんて、気づいていない。
そもそもあの時は色々とはしゃいでいたから、余計に気づく余裕もなかったのだけれど]
……そ、だね。
[いつかは、こちらの住人に。
それは、誰であれ、避けられない事]
でも、今は……まだ。
[来てはダメ、と。
祈りながら。
動き出すものたちを、みる]
じゃあ、聞くがよ。てめぇは今まで食べたパンの数を覚えてるのかよ?
その心意気は買うが、俺にそれを求めるのは筋違いなんだよ!!
[体勢を崩しつつも、七重の声にはそう返した。]
[左手にナイフは隠したままそのまま奏との距離をつめて、
左手を背からさらしナイフが見せつけて。
体勢が崩れ晴美のスタンガンを受けた奏に右手で自分に巻いていたタオルを剥ぎ取り、奏の視界を隠すようにその顔に向けて投げる。
投げられたタオルは広がりながら奏の方へ視界を防ぐことはできるだろうか?]
あなたなんか、大嫌いっ!
[そのまま左手にもったナイフを突き入れようと奏に駆け出す。]
[体勢を崩した間に、晴美に懐に潜り込まれスタンガンを受ける]
んな……………めるなぁぁぁっ!!
[ギリと奥歯を鳴らしそう絶叫すると、晴美の胸を逆袈裟に切り裂く。
その瞬間視界を覆うのはタオル。]
これくらいで見失うと……
[そう言って気配を読み取り、振り上げた爪を今度は涼に振り下ろそうとし……]
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