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−ガーシュイン家・回想−
[ハーヴェイがそこを訪れる少し前。
メイドの連絡で緊急の往診に招かれた男は、見覚えのある女性がベットに昏々と眠る姿に茶のレンズの下、目を細める]
これは…?
いえ、まずは診察からですね。失礼します。
[脈を取り、体温を測り、目や舌を見……手順に乗っ取った診察が続けられて。やがて下された診断は――]
――眠っているだけ、のようですね。しかし酷く深い眠りです。
まるで昏睡しているような…魂が抜け出たかのような。
[最後は口ごもるように呟くも、メイドへと向き直り]
…もしや昨日、強く頭を打ったりしてはいませんか?
そうですか、貴女は何もお聞きになっていませんか。
では、シャーロットさんなら何か……おや? 本日はいらっしゃらないのでしょうか。
[不思議そうに周りを見回すも、外で会う時は常に傍にいた娘の姿は眠る母の傍にはなく、メイドは曖昧な表情のまま首を振る]
[動きが止まったのに気付いたのか、メイドが心配そうに声を掛けて。その声に男は、はっとしたように笑みという表情の仮面を被る]
…いえ、なんでもありません。
エレノアさんがこのような状態の時にシャーロットさんが傍にいないなんて、不思議に思えたものですから。
[曖昧な表情を浮かべるメイドに同じく曖昧な笑みを見せ、帰り支度を始める]
しばらく様子を見て、目覚めるなければ栄養剤を打ちに来ます。
もしも頭を打っていたなら、安静にするのが一番ですからね。
では、私はこれにて。
[メインストリートを進み、家が見えなくなったところで溜息を吐く。
扇に纏わりつくような力の片鱗を感じたのは、気のせいだろうか]
まあ、なんにせよ…様子を見るしかありませんね。
[小さな呟きは、今日も賑やかなサーカスの呼び声に紛れて消えた]
[宿に戻る前に診療所に顔を出し、簡単な報告をして。
借りた部屋で身支度を整え、レストランへ早めの夕食をとりに行く]
やあ、どうも。
今日のお勧めは? じゃあそれでお願いします。
[やがて出てきた暖かい食事を胃に収めながら話題に上るのは、今日幾度か起こった不思議な遣り取り]
…はあ、アーヴァインさん?
ラッセルさんとレベッカさんが……
[マスターの何か新手の冗談かなと言葉に笑みを見せたまま、脳裏を過ぎるのは診療所で耳に挟んだ"集団物忘れ"との言葉]
…なるほどね。
いえ、こちらの話です。ごちそうさまでした。
[食後のコーヒーのお供は白いゼリービーンズ。
苦い黒と甘い白を交互に口に運びながら、男は*物思いに耽る*]
[サーカスの音楽は、今日も閉ざされた門の向こうから町に流れていく。明日の夜明けが何を運ぶのか…それはまだ誰も預かり知らぬこと]
ん。じゃあね
アーヴァインさん、見付かるといいけど
今日はちゃんと休むんだよ?
自己管理くらいできるって信じてるからね。
……あ、本は没収したほうがいいかな?
なんてね
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