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― 広間 ―
[意識はなかなか戻らなかったけれど。
皆の話し声に、だんだんと意識は浮上してゆく。
優しい手を感じていたけれど、それは今はなく。
まぶたが震えて、目が開く。
戸惑うように、一度、二度、瞬きをして。
ゆっくりと身を起こした。
自分がなぜここにいるのかわかっていないような顔]
醜い。
[襟首を弄いながら独りごちた。
剣呑さを帯びた眸を前方へ戻す。
此方に向かう人物が居れば、
埋葬の話を伝える事だろう。**]
─ アーヴァインの部屋 ─
[大きく深呼吸するグレン。
それを見遣ってから、立ち去る姿>>130を見送った。
ハーヴェイ>>131が手伝わなかったことに対しては、客人であると言うのもあって特に気にはせず。
紡がれる内容に静かに耳を傾ける]
……ハーヴェイ様は、いえ、ハーヴェイ様もそうお考えですか。
グレンにはああ言いましたが、私も残っている可能性の方が高いかと、そう思っています。
この屋敷では今まで何も起きては居ないのですから。
[つまりは来客全てに疑いが向くことになるのだけれど。
自分から見て、既に3人は疑いから外れていた]
[続く小声は耳に届こうが届くまいが、何か言う様子は見せない。
人狼が実在すると言うことと、その対処法についての知識は持ち合わせていたために]
[ぱち、ぱち。と。
まばたきをした視線は、声をかけられて、ようやくオードリーをとらえる。
休めるだろう、運ばせてもらう。
その言葉に、ぱち、と不思議そうにまた瞬きをしたあとで。
お礼を紡ぎかけて、辿った記憶に、涙がこぼれて落ちる]
あ、ああ…
アーヴァインおじさま…がっ!
[オードリーと合った視線は、涙で揺れてぎゅうと自分の身を縮ませる。
いやだというように首を振るけれど、涙が止まることはなく。
ぎゅと、小さな手が自分の胸元、服越しに小瓶のネックレスを掴んだ]
ああ。
伝承ならこういうとき、「見極める者」なんて居ましたっけ、ね。
[苦い笑みのまま続けた言葉に重さはなく、あくまで伝承上のことを述べたに過ぎない。
それがこの場に都合よく存在するとは思っていないような口振りだった**]
[抱きしめられるのを止めることはなく。
ただ、わずかに身体が震えたくらいで]
あ、あ…
[もう片手が、ぎゅっと、オードリーの服を掴む。
涙は止まらないけれど、強く握りしめて。
泣きつかれ、涙がとまる頃。
ようやく、その手は外れて。頭を下げる。
泣きすぎて声は小さく、それでもお礼を、オードリーに伝えて**]
─ アーヴァインの部屋 ─
[主の部屋の中に居た状態から廊下へと出て]
絞込みは……難しいでしょうね。
見目では判断出来ないのですから。
[表情はずっと、何とも言えぬもの。
複雑そうな表情のまま、ハーヴェイの言葉>>140に頷いた。
残る疑惑の対象も、疑いにくい者は何人か居る。
可能性が低いと分かっていても、人狼が居ないことを願ってしまうのは已む無しか]
「見極める者」、ですか?
伝承では確かに現れますね。
都合良く居るものなのでしょうか…。
[ハーヴェイの口振り>>142同様、当てには出来ないのでは、と言うように紡ぐ。
自分の中で「見極める者」と言うものが何か引っかかるような気がしたが、それが何なのかまでは思い至らなかった]
…少し、休息を取りませんか。
この状況で言うのも何ですが、皆様朝食すら口にしていらっしゃいませんでしょう。
何か口にしなければ、身体が持ちません。
[そう言って広間へ向かわないかと促す。
どちらの返事が得られようとも、自分は広間へと移動を開始した]
─ →広間 ─
[広間へと入った時、残っていたのは何人程だったか。
扉を開け一礼してから、その中へと入る]
ネリーから事情をお聞きになりましたでしょうか。
このような事態となってしまい、真に申し訳ありません。
それともう一つ、旦那様についてなのですが──。
[あれだけの騒ぎになっていたのだから、既に知れているのかもしれないと考えつつ、主についての話を持ち出す。
誰かから知っていると言う旨を聞けば、それ以上のことは言わず、後程庭に埋葬することを伝えた]
このような状況ですが、皆様、何かしら口にして頂けますよう、願い申し上げます。
何も口にせぬままでは、身体が持ちませんから。
[先程ハーヴェイにも告げた言葉を再び口にし、再び広間の者達に一礼する。
諾の返答をする者が居るのであれば、少量でも用意し、ダイニングテーブルへと並べて。
ネリーが辛そうであるならば、休んでいなさい、と声をかけて、客への持て成しは自分が一手に*引き受けた*]
…まぁ、玉葱でどうにかなるなら世間は玉葱で溢れてるか…
[冗談もあまり効かなかったな、と小さくため息をついて辺りを見回す。
ただ立っているのも手持無沙汰だけど、特にやることも見つからなくて。]
…狼に、何か目印でも有ればいいんだけど…
分からず狼を探すなんて、先に人のほうが居なくなっちゃいそうだし。
[最も、そんなものがあってもきっと狼は隠してしまうのだろうけど。
それでも、何か目印が欲しいとは思ってしまう。
食事>>146に関しては、とりあえず赤みが無い物をと味より色でお願いした。
生野菜齧ることになっても、それはそれ。**]
― 廊下 ―
[ケネスと出遭う時には剣呑な光は眸から消え、
ここ最近邸に逗留中のケネスの前で立ち止まる。
真顔で喋っては居たが、アーヴァインの死を見た事、
吊り橋が燃やされた事、二つの出来事で
口調は普段に比べて穏やかではないだろう。]
ところで、ソフィー様はどこに?
[それでも幾らか話を交わせば、普段の落ち着きを取り戻す。
広間に居ると聞けば、他に誰か居るのかも尋ねただろう。]
― 庭 ―
[春や夏になれば対岸の崖に咲く花が見え、
邸側では花に囲まれる場所。
少し離れているが、ソフィーの花壇もある。
シャベルを地面に力任せに突き刺し、土を抉る。]
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