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[唐突かつ、支離滅裂なユーディットの言葉に、眉を顰める]
[説明を求めようと母に視線を向けるも、彼女は翡翠の瞳を細めて微笑したまま。自分は関係ないのだとばかり、窓の外を見遣った。何かを追うようにして]
[理由は解らずとも、ユーディットの真剣な様子は解った――が]
……何故だ?
[ぽつりと、問いかけの言葉]
何か、不満でもあったか。
[淡々とした声で、問い掛けは続いて]
……あったとしても、僕に聞く権利はないか。
君が僕の下で働くのを、止めたいと言うなら。
確かに…団長にエーリッヒ…全然ユリアンに似ていない…
[青年も金の光りのターゲット先に嘆息]
隔離結界……?それは檻とか言う奴か?
それとも最近村の外に出られない原因なのか…?
その結果いと隔離結界は別なのか…?
それにもう一人って…兄弟でもいるのか?
さっきそう言えば長子でもないのにと言っていたが…
[ユリアンの口をついて出る言葉についていけず首を傾げつつ。]
……子供には手を出さない…なら、敵にもまわらん
[と、ポツリ]
[イレーナの手の内にあるランプと、その言葉に瞬いて。
静かな笑みを浮かべ、それを受け取る]
…ありがとう。
[それだけを告げて、店を出た。
色取り取りのランプに照らされた道を広場に向けて歩き出す。
人混みは相変わらずの量ではあったが、纏う緑はきっと見える筈。
見えたならば間違える筈もない。
ディナ・シーがフェアリ・ライドの時に纏う緑の外套]
[…誤爆さえなければ、だが]
[…ランプを持って、彼は出ていった]
…せめて、お祭が終わるまでは…
夢を見ても、良いじゃない…?
[闇を奔る風、白銀の甲冑…
その場に佇んでいたが…出店を任せていたことに気付き、店を出る。
店にはガラスのベルの音と、淡いランプの光だけが残った]
近眼じゃなかったはずだが……。
身体は三歳児っつー厄介モンだからな。
[なんかさらっと、とんでもない事を]
隔離結界は檻。
村から出られないのは、俺ともう一人を押し込めるための結界。
その二つの接点。そこに衝撃を与える事で、ぶち破ろうって作戦なんだよ。
……その上で。
バカ親父を引きずり出して、ぶん殴れれば、と思っちゃいる。
[一息で言った後、ぽつりと付け加えられた言葉に、笑んで]
……さんきゅ。それで、十分だ。
困った親父だな…さすが仮想エーリッヒ
[青年はそう苦笑し…ユリアンの視線を追えば……]
なるほど…作戦は考えているんだな…
…………上手くやることだ…そうじゃないとあの子が泣く
[――――そこにはミリィ――――]
[理由なんて、ゆっくり答えている時間はなくて。]
―――私が、妖精だからっ!
[説得している時間はない――ならば、見せればいい。]
『ぽふり』
[元の姿に戻り、主の首からタイをしゅるり解いて。
たんっ、と後ろに飛び、振り向きざま大きく窓を開け放して。叫ぶ。]
お願い――もう人間を連れて行かないで!
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