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どうした?
[タチアナに向ける眼差しですら、以前の様に柔らかいものとはならない。
どこか張り詰めた様な、貼り付けた様な、強張ったもの。
フィグネリアには、視線ですらもう向けず]
ああ、後で。
――…生きていたら、口にさせてもらうさ。
[淡白に答えを返した]
眠っていたなら、抵抗は出来ないと思う、けれど――。
[ひとりごとにも聞こえるフィグネリア>>82の言葉に
その時はそれ以上は何も語らず、
ただ己の膝の上を見下ろしていた。
それからヴィクトールに応対した彼女が、
此方に向けてきた頷き>>86を見ながら、また暫し考えた。]
―――…。
人狼の自覚が無かった者を、目覚めさせる香――。
なんて話は、ヴィクトールさんもしていたけれども。
[この場の者たちの顔を思い描きながら、言葉を続ける。]
平穏に生きる為に――。
何とかして、見つからないように――とはするものだと思う。
もし僕が人狼になってしまったら、そうすると思う。
お茶をいれるくらいしか、出来ないし。
アレクセイさんも、余り無理しないでくださいね。
[アレクセイへ口元だけで笑むと、椅子に腰を下ろす。
と]
アリョールさん……?
[自分が彼女によく思われないのはわかる。
けれども、タチアナに対してもああだっただろうかと、首を傾げた]
ああ……わかったわ、アレクセイ。
[こくりと頷いて、うけとった紅茶のカップをテーブルに置く。
強張った表情のアリョールにはそれだけしんどいのかもしれないと、心配そうな瞳を向けて]
……アリョール、手当てをしましょ。
[こっち、とあいているソファに促して。
彼女の傍らに座って、手当てをはじめようとした]
逃げたくない、って思うことそのものが、
僕は強さだと思ってるよ。
[フィグネリアが照れる姿には、また少し口許緩めてみせた。
彼女のその意思は確かに眩しく聞こえたし、
彼女が触れたその髪も確かに、綺麗な色だと思ったけれど。
――綺麗、の言葉は胸の内に押し止めた。]
だから、僕も逃げない。
[ヴィクトールの、返答>>87の後の無言を感じながら。
新たに広間に姿を見せた者たちの姿を捉えながら、呟く。
その折に、タチアナ>>90と視線が交わる。
ほんの少しだけ吐息が零れたのは、あの時倒れた彼女が
一先ず無事に起きられたように見えたから。]
[ 紅茶を一口啜った。
まだ紅茶の味わいはしている。
イヴァンの記憶が補強してくれたのか、"美味しさ"に顔を微かに綻ばせた。
すぐに表情を引き締め、]
腹を割って話そうか。
僕はね、
アレクセイとフィグネリアは違うと思っているんだ。
特にアレクセイが人狼なら、
僕は喰われていいとすら思っている。
……、
君はどう思う。
ベルナルト。
[ ベルナルトの話を聞こうとする。
アレクセイが狼という話をしない限りは、対話を進めてゆく姿勢に見えるだろう。
アレクセイに危険が及ぶようであれば、
フィグネリアを殺すことも脳裏では考えているのだが。]
いや、ありがとう。
大丈夫だ。お前も無理をしないほうがいい。
[フィグネリアへ、そう告げる。
それから視線は、話すベルナルトへ]
――そうだな。
生きる為に。
なぁ、ベルナルト。お前は、人間か?
[問いかけの形を持っていても、その言葉は他人事のような。
そんな、感情のなさで発せられる]
[しかしヴィクトールが話すなら、まずは彼へと視線を向ける。
話が、と言っていた。
後で。
多分、それを聞いたら戻れないだろう。
頭の中では冷静に、思考が組み立てられていく]
[広間に来たアレクセイに、視線を向ける。
僅かに厄介そうな表情を浮かべたのは、手当ての間身動きが取れないと感じてか。
それでも、心配そうな眼差しを浮かべたタチアナに促されれば、拒むわけにも行かず]
すまない。
[少しだけ苦しそうな表情でタチアナに謝ってから、利き腕を預ける。
解け掛けた包帯には、傷口の箇所以外にも血の痕が残っていた]
[とはいえ、全くの安堵、という訳でもなかったのは
アリョールの負傷を察したから。
更に瞬いたのは、紅茶を拒む彼女の硬く見える表情。
迷いのない、と昨日まで感じていた人への微かな違和感。
ただそれもこの時は、ほんの微かなもの。]
――…ヴィクトールさん。
[手当てに就くタチアナの姿を一瞥してから、
身体をその人>>101の方へと向け、その顔を見た。]
じゃあ僕も、正直に話すけれど――。
もしもあなたが人狼であるとするならば。
そうと知っても……アレクセイなら、庇うかもしれないって。
――…あなたが、彼に喰われても好いって言うように、ね。
[これは勿論ベルナルトの主観。そして可能性の一つに過ぎない。
視線はつとそのアレクセイの方にも向く。]
[生憎と、自分が人狼であっても、ヴィクトールを食べるわけがない。
とは口にしない。
アリョールの視線には、おとなしく手当てされるといい、と。
どこか、不機嫌そうな視線を返した]
[最初の手当てが良かった為か、さして傷口に血は滲んでいない。
外された包帯は、かなり赤に染まっているというのに]
これ以上の無茶は、する気は無い。
それにきっと。
[広間の、少し離れた場所で聞こえる会話に俯いた]
すぐに、ケリが付く。
[其れを願っている、という様な声の明るさでは無く。
苦しさと、切なさを押し殺すように低い声]
[ ベルナルトの視線がアレクセイに向かう、
その仕草に眉が僅かに顰められた。]
君はお互い庇い合っていると言うのかい?
[ 再び問い返した。]
そうだろうな。
[ベルナルトの言葉に、最もだと頷く。
視線がこちらに向くのに、口元が小さく、笑んだ]
俺が人間で、ヴィクトールが人狼でも、俺は庇うな。
[ベルナルトの言葉に顔を上げて、ヴィクトールを見た]
……アレクセイさんとヴィクトールさんが互いを大事に思っているのは、わかります。
だから、ベルナルトさんの言うとおり、一緒にいたからというのは、理由にはならないと、思います。
でもそれは、アレクセイさんに限らない話だわ。
ヴィクトールさんが人狼でも、同じ。
もし人狼が複数いるのなら、別の人狼が動いたのかも、知れない。
[二人の様子を見ながら、言葉を紡ぐ]
[傷口周りと、包帯。
その色の違いにゆるりと瞬く。
その違和感を確認するようにアリョールをみたけれど、無茶をしないときけばほっとして。
続く言葉に、眉をひそめる]
――ケリがつく、って……
[どういうこと、とは声にならない。
辛そうなアリョールの様子に問い詰める事ができず。
ヴィクトール達の会話も聞こえているからこそ、これから起こる事でどうなるのかが決まりそうで。]
[アレクセイから返される不機嫌そうな眼差し。
すぐに視線を外したのは、感情を抑え込む為。
彼に、他の誰よりも覚悟があるだろう事は、既に察していて]
(――…君は、君の守りたい相手を守れば良い)
[唇だけを動かして、声には出さない。
伝えようとも想っていなかった]
……………。
あなたが撫でてくれた手が優しかったからこそ。
そのあなたが、イヴァンを、喰らった、
―――… 、おそろしい人狼だったら、怖いんだ。
[ぽつりと零れた言葉は、ヴィクトールに髪を撫でられたことが
ふっと思い出されてもの。]
[もし複数いるのなら、朝一人ずつ襲われているのはおかしくないのか、と疑問も浮かぶ。
もっとも、複数いて一晩に一人が一人襲ったのなら、もうここに人は残されていないのだろうけど]
でも、二人とも人間でも、やっぱり庇うんじゃないかしら。
[向けられたベルナルトの視線。
受け止めるのは常の表情。
嫌いと言うわけでもない、好きな方に分類される相手に対して。
ゆるく、笑った]
――そうだと、思ってた。
それでもさ、
[内ポケットに手を入れる。ナイフを取り出す。布を、取る]
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