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[ちなみにゲルダに斬られた自分の腕の傷は、すでに半ば塞がりかけて血も止まっていたりする]
相変わらずですねえ、導師も。
[何か似たようなことを試験が始まる前に誰かに言われた気もするが気にせず笑う]
ええ、これで、今年の春の選抜試験...本試験は終了です。
[無事、と言えないのもいつものこと、そして追試はまだ続いているのだった]
[視線を向けた先のオトフリートは、血は止まれど大きな傷跡と赤が流れ出た跡を残していて]
そっくりそのままお返ししますよ。
[と言って小さく笑った]
そうですね、本試験は。
…さて、向こうはどうなっているやら。
[視線は空を見つめる。
僅かばかり垣間見るつもりのようだ。
そうしながら、ゼルギウス達へと語りかけるオトフリートの言葉を聞く]
よって、ここに、今年度の魔法実技の必要単位を修得済みであることを認めます。おめでとうございます。
[にっこりにこにこ。とってもいい笑顔だった]
[痛みは引いたが、反治癒魔法の効力のせいで乱れた体内魔力は簡単には戻らず、まだ床に寝そべったままだったが、それでも学長の言葉にようやく終わった……。と力を抜いた]
か、勝てなかったら追試かと思ってた……。
[どうやら思いっきり勘違いしていたようです。コテンと頭を床につけて、安堵の溜息をつきながらだ〜っと涙を流した]
これで「この程度しか魔法使えないのか? だったら追試だ。しかも前にいった連中の三倍だ!」とか言われたら、二度と立ち直れないよな……。
[更に彼の中では教師陣は鬼のようです]
ぶはっ。
そこまで酷かねぇよ。
[ゼルギウスの認識に、空から視線を戻してげらげらと笑い出す]
ここまで勝ち抜いてきただけでも相当なもんだっつーに。
遠目でお前には分からんかったかも知れんが、お前の魔法、かなりきつかったぞ。
[笑いながら言い、涙を流すゼルギウスの頭をぽんぽんと叩いた。
良く見れば男の服はゼルギウスの召喚魔法でボロボロになっているのが分かることだろう]
[だだ泣きしているゼルギウスに、天使の微笑み?を向ける]
追試の方が良ければ、今から手配して差し上げますが?
[鬼で間違ってません]
[さすがにまだマテウスの服を見る余裕などなく、ただ言葉に肩を落とした]
一応融合精霊は上位クラスに属する力は持ってますからね。それできつくなかったら……。
[そこで一旦言葉を切って]
いや、やっぱそれ、嘘でしょ?
[かなりキツイと称した魔法を剣で打ち消しているのだから、信憑性を感じられなかったらしい。ジト目が結構キツ目です。
だが、その時聞こえてきた学長の言葉に、光を超えろ! とばかりに力の限り首を振った]
イ、イエ! ケッコウデス!
[追試になったら本気で再起不能だと、本能が訴えていたり]
[光速超えて首を振るゼルギウスに、すごいすごいとぱちぱち拍手]
本当に、お二人ともここまで良く頑張りました。
私達は一度相手をしただけですが、あなた方は、ここまで勝ち上がって来たのですからね。
誇っていいと思いますよ。
[誇るべきは、己が力か、それともそれ以外に生まれたものか。それは各自が考えること。ゼルギウスとゲルダに向けた視線は、いつもとは少し違う、優し気な笑みを浮かべていたのだ、が...それを二人が見ていたかどうかは定かでない]
[学長の言葉に、ようやく試験が終了したんだという実感がじわじわと湧いてきた。なんというかほんの数時間なのだろうが、一層目の探索から始まってとても長い時間をゲルダと一緒に頑張ってきて、ヘルムートやベアトリーチェ、ナターリエとライヒアルトと戦い、最後の最後に負けてしまったがこれはこれで良かったなと思えた]
誇るなんて面倒くさい……。自分としてはもうこれ以上こういう試験に巻き込まれたくないっすよ……。
[多分、それは参加者全員の心象を語っていたようないないような……]
何でそこで疑うかね。
[きつめのジト目にきょとんとした]
俺がやってたことは打ち消してたんじゃなく、直撃を避けるだけの方法だからな。
攻撃はしっかり食らってるよ。
「まぁコイツは極端に丈夫やさかい。
そう思てもしゃーないけどな」
まぁ後は。
風系のダメージはヒューのお陰で軽減されるからな。
実質水精霊のダメージしか被ってないっつーのはある。
[ちょっとしたネタばらしでした]
え〜っと……風を軽減して頑丈で……? ってことは基本的に水の中位攻撃しか喰らってないって事?
っだぁ〜! なら無理してでも水の上位精霊結晶体を召喚しておけばよかった〜!
[両手で顔を覆い隠し、マテウスとの戦闘を思い出して悔しさに悶えている]
まぁそう言うことになるか。
次元魔法における盟約龍との関係を知らなかったのも敗因かねぇ、こりゃ。
[顔を覆い隠しながら悔しがるゼルギウスを見て、僅かに苦笑が漏れた]
相手の力を看破して、効果的な方法を導き出すのも重要だぞ。
[確かに精霊魔法以外特に興味もないので、他の魔法を学ぶつもりなど毛頭なかった。それが敗因と言われればそれまでだが……]
……悔しいから、精霊魔法だけで、いつかぶっとばしてやる。
[頭の中で今後の勉学プランを考えながら、それでも終わった事は本当に嬉しかった]
あ〜……ヘルムートとの勝負つけないとな……。
巻き込まれないかどうかまではお約束しかねますねえ。
[にこにこにこ...何せあみd...]
さて、では追試が終わるまで一休みしてください。
[マテウスと話しているゼルギウスと、まだ回復途中かもしれないゲルダに告げて]
さて、導師、すみませんが後をお願いします。私も、そろそろお茶でも飲んでゆっくりさせて頂きますよ。
[あんたほとんど働いてないだろうというツッコミが各所から入りそうだが、まあ変わったものを身体に封印していると色々面倒だったりするんです、はい]
何も他を習得しろとは言って無いさ。
ただ、他の魔法の特性等は頭に入れておくと後々助けになることはある。
俺が精霊魔法のコントロール・スピリットについて知ってたりとかな。
ま、これは誰かと相対する等が無い限りは、無用の長物でもあるが。
ははは、向かってくるのは楽しみにしておくとしよう。
[返した笑いは本当に楽しげだったとか。
ヘルムートと、と聞けば少しだけ表情を歪めて]
んー、もうしばらく後になるかも知れんかね、それは。
まだ追試も終わってないし。
[理由は尤もだが、表情が歪んだ理由は何だったか。
視線は男にしか見えぬ何かを見ている]
ああ、はい。
任されますよ。
そちらもゆっくり休んで下さい。
お疲れ様でした。
[座ったままだが少し佇まいを直して。
オトフリートに対して頭を下げる]
[導師の言葉に頷き]
マテウス導師もお疲れさまでした。あと少し頑張って頂きますがね。
[くすと、笑う]
では、失礼。
[やがて血の痕の残る腕を優雅に胸に当て、その場の導師と、二人の学生に恭しく一礼すると、自分の足でフィールドから出て行った**]
……結局学長って、今回以外殆ど働いてないんじゃ……?
[思わずツッコんでしまった。それが原因で再度試験に名があがるなんて可能性もあるのに。ま、それはともかく、本当に追試やら何やら何もないのは安心だ]
確かに敵対しなくちゃ意味ないかもしんないっすけどね。いつ何時役立つかなんてわかんない訳で。それでも俺にはこれ以外できないっすから。知ってました? 俺、精霊魔法と治癒魔法以外、適正ないんスよ。
[何故かわからないが、他の魔法は全て爆発オチだったりする。どうも父親の遺伝子が悪さするらしく、結局母親の遺伝子が凶悪に強かった精霊魔法を極めるしかなくなってた]
まぁヘルムートの追試が終わるまで、俺も少し休むっす。
[と、言って、本気でその場でうとうとし始めていた**]
承知の上ですよ。
毎度のことじゃないですか。
[あと少し、と言う言葉には小さく笑って返した。
立ち去るオトフリートを見送ってから]
学長は学長でやることがあると言う話さ。
一つ教えてやるなら、今他の連中が居る追試会場は学長の力で作られてる。
維持も馬鹿にはならんのだぞ?
[詳細は伝えず、他でも知れている内容を伝え。
続く言葉には]
それは重々承知さ。
…争いごとに使う日が無い方が良いって話だ。
ま、勤勉なのは良いことだと思うぞ?
[どこかズレた返答をしつつ。
精霊魔法と治癒魔法しか、と聞けば]
何だ、俺と似たようなもんだな。
俺も次元魔法と魔導錬金法しか適正がねーんだわ。
[けら、と笑いが漏れた]
ああ、そうしておけ。
あっちが終わったら起こしてやる。
[ウトウトし始めるゼルギウスに返すと、マナからブランケットを作り出し、その身体にかけてやった。
残るゲルダに、しばらく席を外す、と告げると、次元の裂け目に入り、追試会場へと*向かった*]
[回復を終えて一息つくと、ゼルギウスの隣まで歩いていって腰を下ろす]
…。
…負けたな。
まぁ勝てない相手でこそ、学ぶ価値があるとも言える。
簡単に勝てるような導師でなくて良かった、と思うとしよう。
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