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物識り ヨハナ に 6人が投票した。
神学生 ウェンデル に 1人が投票した。
物識り ヨハナ は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、迷子 エーファ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、薬師 ゼルギウス、調理師 ゲルダ、傭兵 マテウス、神学生 ウェンデル、指物師 エーリッヒ の 5 名。
[朱い花は、盛る蒼の花と共鳴はしない。
為した事の違いか。想いの異なりか。役割を別に持つのか。
ただ、一つだけ分かるのは――熱は、収まらない。
腕が。胸までもが、熱い。]
………まだ、終わっていない。
[低く。宣言する。]
彼女が人狼であれ、どうであれ。
……全てが虚言であったのであろうと。
終わっては、いない。
[繰り返す。]
終わらせなければ。そうしなければ。
でも、……何の為に。
[虚言と否定しようと。
老婆の言は心の奥深くまでに刻まれた。
彼女が世を去った今となっては、尚の事。
湧き出す、疑問。]
[ゼルギウスは周囲の騒ぎを静かに眺めていた]
[エーファの異変]
[それが何を意味するのかなど知る由もなく]
[今のゼルギウスに、エーファを診ると言う選択肢も浮かんで居なかった]
……終わってない。
そう。
[ウェンデルから齎された宣言も、ただの情報として耳にするのみだった]
[ウェンデルの告げる言葉に]
そう…か…。
[その言葉の意味することを口にするのははばかられて、
気遣うようにゲルダのほうを見た。
ゼルギウスの様子のおかしさには気づいていた、後で話をしたほうがよさそうか、
そんなことが脳裏に浮かんだ]
ウェンデル。
終わらせることは、できるの?
[腕の中、酷く軽い。
けれど、確かな一人分の命を抱いて問い掛ける]
貴方は、もう決めたの?
[翠玉はただ真っ直ぐに、ウェンデルを見つめる]
と、いうこと、は……。
[否定は得られなかった。悪夢はまだ終わらない。
続きはやはり言葉に出来なかった。頭を振る]
……ゼルギウス。
少しでいい、エーファを診てやってはくれないか?
[チラリとゼルギウスを見た。どこまでも冷めた表情。
一瞬躊躇してから、問いかける]
[ゲルダに名を呼ばれ、彼女を瞳に映す。
様々なものが綯い交ぜになった、強い負の感情を抱いた眼。
肺から息を押し出す。
何の為に終わらせるのか。蘇る問い]
――…、
終わらせなければ、意味が無いんだ。
とっくに、……最初から、決めていたんだから。
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