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[レベッカを説得しようとするハーヴェイの言葉に頷いて]
そう、ですね…
それに、こんな言い方も可笑しいですが…ヴィンセントさんは強い魂をお持ちに見える。
[じっとヴィンセントの瞳を見つめた]
うまくいくかどうかは判りませんが、試してみてもらえますか?
レベッカさん、何を…!
[レベッカの申し出に、驚いたように振り返る]
いけません、貴方はまだ本調子ではないのですから。
魂と身体が離れれば、残された身体は段々と弱っていくでしょう。
例え失敗しても時間を稼げる私の方が…。
[息を吐き、興奮を収めて]
…それに、危険と判っている事に、女性を巻き込みたくはないものですよ。まして好意を持っている相手ならば。
[最後は少し小さな声になったろうか]
…さあ、これで私の方からの絆は出来ました。
余所者の私には他に親しい人もいませんし、優しい彼女ならきっと自ら申し出てくれるでしょうね。
[くくく…と喉の奥に笑いを押し込める]
ええ、今宵はあの子の魂を。
リックくんは話していて楽しいですからね。
信じないと言っていたものを目の当たりにした時、彼がどうなるのか楽しませていただきましょうか。
……そうは見えない、けれど。
[同じように眉を顰めつつポーチを漁り、]
甘いの、
食べたら、
元気になる?
[前のお礼もあるからと、
ゼリービーンズを差し出して。]
ああ、けれど。
[ふと思いついたように孔雀色の瞳を細め]
どうやらリックくんはヘンリエッタちゃんに好意を持っている様子。
彼女がいなくなった時、自分を取るか彼女をとるか見るのも楽しげですね。
[あの小さな騎士が自分よりか弱い少女を放ってはおけないでしょう、と喉の奥で笑う]
言ったでしょう。
ワタシは主に造られたモノだ、と。
人形は、器が無ければ完成しないのですよ。
だから――此処で明け渡してくれるのを待っているわけです。
この身体は丁度良い。
[絶句しているレベッカの様子には、やれやれ、と息を吐いて]
……失敗想定で考えるのは、どうかと思うが……?
[コーネリアスの呟きに、ぼそりと突っ込みを]
ハーヴェイくんの言う通りですよ。
貴女は今、弱っている上にとても心を砕いている。
やはり私の方が適任でしょう。
ええ、コーネリアスさん。私からお願いします。
[茶色のレンズを挟み強くコーネリアスを見つめ返した]
えっと…ヴィ…ヴィンセントさん?
あの、お気持ちは嬉しい…のですが…でも、やっぱり、その、絆の強さが、というお話でしたら…
あ、でも、その…あの…。
[俯いてごにょごにょ呟いていると、コーネリアスの言葉が耳に入り]
失敗したら…?!
それは…だめよ。それならやっぱり私のほうがいいわ。
そうですね。
[ハーヴェイの言葉にすみません、と謝る]
では…少しでも成功の確率を上げるために、お二人の力も貸して頂けますか?
[ハーヴェイとレベッカの顔を見つめて言う]
ヴィンセントさんの魂が無事にニーナさんの魂に出会えるように、願って頂きたいんです。
そういう意志の力は魂の力を強めますから。
[ふわりと集まる気配に目を細め]
ああ、エレノアさん。
シャーロットさんの形見を持ってきましたよ。
[さり気なく鞄に手を触れて、小さな笑いを漏らす]
意思の力は……ね。
確かに、それは一理あるな。
[コーネリアスの言葉に、小さく呟く]
……と、言うか。
改めて言われるまでもなく、俺はずっと願ってるよ。
消えたみんなが、ちゃんと帰って来る事を……ね。
[言いつつ、肩の黒猫をそう、と撫でる]
……いきなり誰かがいなくなるのは、楽しい事じゃない。
親しんでいたものなら、尚更……な。
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