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[カルメンと話をしようとしていると外の見える扉の向こう側、ゆっくりとした足取りで近づいてくる姿が見えた。娘の祖母である老婆が来ると店番くらいは変わると言い始めたのだった。普段一人で切り盛りをしているのだが偶に孫を想って交代する事もややある事で。]
ン―――…そっか
届けたりお使いに行くに丁度好いや
其れはさすがにおばあちゃんにお任せできないからね
[仕事の引き継ぎを頼むと、カルメンからの話を聞き終わり次第外へと出かけようとしていて。]
ン―――丁度好いから聞いてみると好いのだよ
[買いに来てくれるらしきイレーネを見やると柔らかく微笑み、彼女らを交互に見やった。カルメンが此方を覗うのを気にしていればふる、と頸を横に]
お店の方はおばあちゃんにお願いしたよ
新作、持ってきて呉れたんだ、何時も有難うなのだよ
子供向けの人形も壊れにくいみたいで重宝しているって
[とある子連れの親子を思い出し人形作家の彼女へと評判を伝えて。バスケットが示されると興味ありげに視線は其方に向き。]
毎度作品を見るの楽しみなんだよ
物を作る人って憧れちゃう
─村の通り─
[甘える相手などいないとライヒアルトに言うミハエル。
ふぅん、と小さく呟いた。
思えばライヒアルトも同い年なのに、出会った最初の頃から少し年上みたいに感じることが多かった。ミハエルのそれと理由は違えどさん付けするのはその辺りからで。
なんとなく二人を見比べてしまう]
まだ日はある、けど。
そろそろ取り込んだ方が良いかな…
うん。結構乾いてるし取り込んじゃお。
[干してある作業着の一つを触れば日に干された洗濯物特有の匂いと肌触りで。
自衛団長と話していた時間が結構長かったからかな、などと思いながら洗濯物を取り込み始めた。
ほどなくして干してあった洗濯物はすべて籠の中におさまったのだが。]
さてと、どうしようかな。
[家に帰るか、いつも通りここに泊まるか。
後は皺を伸ばして綺麗にたたむだけだから、自宅に持ち帰っても良いのだが。]
荒れたら心配だし、ここに居よう。
何かあった時にうちからじゃ間に合わないもんね。
あ、そうだ。降る前におじいちゃんとこに行って来ようかな。
─村の通り─
嗚呼、悪くなってきてたか。
事故が起こる前に手をいれた方が良さそうだな。
自衛団の方にも掛け合ってみるか。
[ユリアンの真剣な音>>279に釣られるように
受け止める方も真摯に考え言葉にする]
お前さんとも長い付き合いになりそうだしな。
善処はするぜ。
[渡された本の表紙にそろと指を這わせ質感を確かめる。
ぺらと頁を捲り見定める眼差しは真剣そのもの]
―村の通り―
[店を出る前、アーベルの様子にはごめんちーと軽く舌を出して謝っていたとか。
雑貨屋を後にして、少し寄り道をしながら宿屋にもどろうかなと、気まぐれにあるていたら、
先ほど話題に出たライヒアルトに他数名の姿が見えて]
こんにちは、珍しい組み合わせだね。
秘密の男会議か何か?
あ、お邪魔だったかな?
[挨拶と同時に口元に手を当てて3人の様子を見ながらそう言ったり]
―雑貨屋―
悪いもなにも、どうせ他の手紙と一緒に村には来るんだもの。
大して変わりないわよ。
[誤魔化しには気づいたか。遠まわしな否定の言葉に、若干拗ねたように返す。]
あ、もうライには会ったんだ。
……そっか。
[苦笑しながら返された言葉には、残念そうにぽつりとそう呟いた。]
あ、でも、もっと頻繁に戻って来てくれるなら、それはそれでいいんだけどね。
[ライヒアルトがしただろう提案に乗るように、にこりと笑んだ。
もちろん、それも難しいだろう事は承知の上で。]
なるほど砂漠を渡ったかと思ったがそういう繋がりか。
苦蓬の酒、ね……。
望まれる事が多いから多めには作っているが……
[少しばかり渋い反応を示すのは効用故のことか。
けれど、暫し間をあけて頷きを向ける]
分かった。
とりあえず本の対価だ。
[交渉成立、とばかりに袋から銀貨を取り出し
ユリアンへと差し出した]
…うん、もう今日は後これ畳むだけだし。
今夜はここ離れられなさそうだし。
今からいってもおじいちゃん怒らないよね。
行こ。
[決めるが早いか、籠を小屋の中に置くといつもの場所から煙草を一本取り出して小屋を出て。
祖父の眠る墓がある教会へと*急いだ。*]
─洗濯小屋→村の通り─
―雑貨屋―
あら、噂?
何かしら。
[イレーネの言葉に、小さく笑いながら尋ねてみたり。
ゲルダの様子に振り返れば老婆の姿が見えて、邪魔にならないよう扉の脇に避けた。
引継ぎが終わるのを暫し待ち]
そう言ってもらえると、作る甲斐があるわね。
[伝えられる評判に口を綻ばせた]
丁度、今度のも子供向けなのだけど。
[蓋を開けて少し傾け、中身を見せる。
全て違う種類の動物のパペットと、ままごと用の小さな人形が入っていた]
─村の通り─
そう、か。
悪いことを聞いたな。
[ミハエルの小さな呟き>>288に同じような音を返し
複雑な表情が映れば、もう一度撫でたくなるが
其処は堪えておいた]
あー…、動物扱いはしてないぞ。
[修道院に居る弟分達と似た扱いはしているかもしれない。
それは言わぬまま曖昧に笑みをのせて]
発明家は考える事が違うな、と思わせられるよ。
ああ、確かに変わった思考だったな。
間が出来たらまた声を掛けてくれ。
[よく知っているな、と感心したようにミハエルを見る]
─村の通り─
[ベッティの声>>295にゆると其方を向いた]
お、ベッティか。
何だ、買い出しか?
[珍しい組み合わせと言われれば
ミハエル、ユリアンに視線を向けてから
ベッティの方を見遣りクツと小さく笑った]
確かに珍しい組み合わせだ。
立ち話をしていただけさ。
邪魔ではないよ。
―雑貨屋―
[ベッティが店を出て行くのを見送り]
あらあら。
あなたみたいないい男に言われると嬉しいわね。
[褒め言葉にはにこりと微笑み、軽い調子で返した。
アーベルと名乗った彼の顔を焼き付けるように、群青がじっと見つめ]
カルメン・フロイデンベルクよ。
三年前から、こちらでお世話になっているの。
アーベルさんは村の方?
[ベッティが帰るなら手を振って見送り、カルメンとの話の続きになれば、]
ン――…そうだよ
カルメンが作って呉れた人形のお話
[売れ行きが良いのだと伝えると紅色のくちびるが綻ぶ様子に嬉しそうに笑んで]
わぉ
相変わらず可愛らしいのが出来たんだね
おまま事用のもあるし…こんなの買ってもらえたら子供は喜んじゃいそう
[それぞれ違う種類の品々を眼に、是非売らせて欲しいのだとカルメンに願う。御蔭さまで人形の棚はビスクドールから可愛らしい人形まで所狭しと並べてあるのであった。]
僕、カルメンさんの作品、好きなんだ
[娘は嬉しそうに花が綻ぶような笑みを向けた。]
―村の通り―
うん。雪融けがいつもと違ったりしたのかもね。
自衛団も大変だ。
はい、どうぞご贔屓に。
[続く渋い反応は予想の出来たもの。
だから例年そう多くは頼まないのだけど]
あれは手に入りにくいから。
親父の怪我によってはいつもと違う道を回っていかないとだし、多少余裕を見ておきたいんだ。
まあ、大量に欲しいとまでは言わないよ。
[毎度、と本の対価を受け取った]
―村の通り―
ベッティちゃん。
別に秘密会議じゃないから遠慮せず。
女の子が居る方が華があっていいよ。
[なーんてね、と笑いながら振り返る。
ライヒアルトに同意するよう頷いた]
―――と、お使いとか行ってこなくちゃ
お会計はおばあちゃんにお願いね
[外の様子は少し風が強そうなくらいで。先ほどの細工師夫婦との話を思い出し天候を気にする素振り]
じゃあ、カルメンさん…人形の納品も、おばあちゃんの方に
お客さんの感想があったらまた教えるね
[そう伝えて裏手にある紙包みを幾つか手に取ると配達へ向かおうとして。雑貨屋に居る面々に挨拶を済ませると速足で外へと出て行った。]
― 雑貨屋→道 ―
─村の通り─
[ミハエル>>305に曖昧に頷いて]
あの二人にとっては普通だな……。
[幼馴染とその旦那の甘さ加減を思い出して
少しばかりげんなりしてしまうのは
常に見せ付けられる身であるせいか]
良い事だとは思うが見ているだけで疲れる事があるよ。
[苦さを帯びた笑みを浮かべ、ふ、と息を吐いた]
……そういう繋がりもあるか。
父君の知り合いもいつか伝記となるかもな。
[融資先に発明家。
青年の暮らしの中では其れは本の中のことのようにも感じられ
不思議そうにしながらも、嗚呼、と了承の返事をした]
そうそう買い物。
インク切らしちゃってさ、ゲルルンとこで買ってきた。
[買ってきたインクのビンをライヒアルトに振って見せながら、
小さく笑う様子には]
3人ってのがポイントだな、ライヒアルトとミハエルや、
ミハエルとユリアンが一緒ならまだ珍しくないんだけどな。
[ミハエルの世間話と商談中との言葉に笑いかけながら、
向こうはこっちを知ってるかどうかしらないが、ミハエルは村でも目立つ方なので自分は知っており、
その素性も知ってはいたが特に態度を変えるようなことはしなかった]
ミハエルとこうして改めて話すのは多分はじめてだな。
私は宿屋のベッティ、よろしくな。
まぁ、うちの世話になることはないだろうけどな。
[宿の用事でも食事の用事でも、ましてや酒の用事でもくる事はないだろうとそう思いながら]
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