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6人目、修道士 ライヒアルト がやってきました。
―修道院―
[修道院の図書室で青年は一人黙々と読書に勤しんでいた。
パラ、と頁を捲る音が静寂の中響く。
本の内容は専門的な事が書き連ねられた物で
其れを面白いと評する者はいないだろう物だが
其れは青年の知識欲を満たして呉れる物であった]
成る程。
[満足そうに呟く青年が一息つこうと
机に置かれたカップに手を掛けようとしたその時。
慌ただしい足音が近付きバタンと勢いよく扉が開かれた。
姿を現したのは青年よりも年上の男で荒い呼吸を繰り返している]
如何かしましたか。
[青年が促すと男は途切れ途切れに用件を口にした。
怪我をした少年が居て手当てを願うというものだった]
7人目、人形作家 カルメン がやってきました。
―自宅―
――♪
[機嫌よく鼻歌など口ずさみながら、女は鏡を覗き込んだ。
しっとりと濡れた亜麻の髪を上げて、日課となっている作業を始める。
頬には白、唇には紅。
少し長い爪を整え、そこにも紅をのせる。
それを見守るのは、部屋の至るところに置かれた大小様々な人形達。
それぞれの色が乾く頃、ノックの音に歌は途切れ]
はぁい?
[鉱石にも似た群青の瞳が一度瞬き、振り向いた]
――――
■名前:カルメン・フロイデンベルク Carmen Freudenberg
■年齢:不詳(20代後半〜30代前半と推定)
■職業:人形作家
■経歴:三年前の夏に村に現れて以来、空き家を自宅兼職場とし、製作した人形を売ることで細々と生計を立てている。
手掛ける作品はパペットや操り人形から鑑賞用のものまで様々。
現在の年齢や以前の生活について村では一切明かしたことがない。
■希望縁故:仕事関係で縁故をお願いすることがあるかもしれません。
その他、上記設定に矛盾しない限りは正負問わず受けられると思います。
――――
[青年は緩く頷き、救急箱を手に取ると
案内すると言う男の後を追った。
回廊を進めば少年が座り込み大声で泣いている。
青年は少年の傍で膝を折り怪我の様子を静かに見詰めた。
血の滲む膝に触れて具合を確かめると、は、と息を吐いた]
骨に異常はないし縫合が必要な傷でもない。
――…大丈夫だよ。
消毒して手当てすればじきに治る。
[男が汲んできた水と布で傷口を綺麗にし
手際よく傷の手当てをするうち、少年も涙を拭っていた]
泣き止んだか、えらいな。
[青年は柔らかな笑みを少年に向け彼の頭を撫でた。
くすぐったいとはにかむ少年の様子に
青年と男の双方に安堵の色が浮かぶ]
前にも言ったでしょう?
女に年齢を訊くなんて野暮よ、坊や。
[扉の先にはガタイの良い男性が一人。
村の自衛団員の一人である彼に、昔取られた調書を見せられ問われ、女は緩く首を傾け]
あのときは納得してくれたんだから、いいじゃない。
[己の人差し指に軽く口付けを]
それで、何か不都合が起こったわけでもないでしょう?
[その指先で男の鼻先をつんと突いた]
ごめんなさいね。
相手をしてあげたいのは山々だけど、今から出掛けなくてはいけないの。
[男がたじろぐ間に女は離れ、広いつばの帽子を手に取った。
机の上に置いてあった大きめのバスケットと共に、男の横をすいと通り過ぎる。
慌てて何か言おうとする彼の唇に、女の人差し指が再びちょん、と触れて]
お話なら、また今度ゆっくり、ね?
[帽子の下から覗く紅が、笑みの形に*釣り上がった*]
―村役場―
■名前:ゲルダ=ファネール Gerda=Fahner
■年齢:20歳前後
■職業:雑貨屋
■経歴:祖母の代より続く雑貨屋を経営。基本的に何でも。嗜好品や生活必需品を主に扱うが、お得意様ならば手に入りにくい物も取り寄せたりしている。それとは別に、手作りの刺繍品を販売したり、衣類品の繕いも別口で承っている。
家族構成は祖母のみ、両親は既に他界。
一人で店を切り盛りしている。
一人称は「僕」すこし芝居がかった言動をしている。あどけない笑みが特徴。「私」と使うときもあるが、意図的に使うことはなくほぼ素に近いときに口にする。ややからかう口振りも多いが基本的には人懐こく、屈託のない性格。
■希望縁故:雑貨屋のお得意様や仕入れ先、細工師さんがいるとうれしい。村育ちなので基本的には顔見知りで御願いただければ。幼馴染縁故を組める人はお願いしに行くかもしれません。
――――
[詳細を記す用紙にはそう記されている。]
8人目、細工師 ゼルギウス がやってきました。
―工房―
――……こんなものか。
[金のブローチの台座に添えた群青色を、
見詰める眸は対照的な紅。
言葉とは裏腹、満足そうな吐息が細工師の唇から漏れた。]
片付けは私がしておきましょう。
貴方は彼を部屋まで送り届けて下さい。
[男にそう言うと青年は二人が立ち去るのを見届け
水桶と救急箱を手にし立ち上がる]
さて、紅茶を淹れなおすついでに
クッキーでも焼いてやるか。
[泣いていた少年に差し入れる心算で
備品を元の場所にきっちりと直すと
図書室に置きっぱなしとなっていたカップを持ち
修道院にある厨房へと向かった]
[村役場には更新したばかりの身上書があり
下記のように*記されている*]
――――
■名前:ライヒアルト=ランケ Reichard=Ranke
■年齢:25歳
■職業:修道士
■経歴:村生まれの村育ち。
幼い頃に修道院に預けられて以来両親は行方知れず。
読書家であり医療の知識が多少あるが全て独学。
修道院内でのみ治療を行う事がある。
常備薬の他にワインやリキュールの管理などを
任されているが図書室に籠もる時間の方が多い。
■希望縁故:血縁以外の縁故なら正負問わず可。
幼馴染や気心の知れた友人などが居ると嬉しい。
――――
9人目、洗濯女 クロエ がやってきました。
─湖畔・洗濯小屋─
よい、しょ。
…ぁー、重かったぁ。
[大きな籠を背負った少女が湖の畔の小さな小屋に入ると、中の作業台に籠を置いて背伸びをして身体を解し。
それから籠の中を覗くと、うわ、と思わず声をあげた。]
今日もまた多いなぁ。そりゃ重いわけだよ。
…まぁ仕方ないか、夏だもんね。
[小さく溜息をつくと、水をポンプで桶に溜め。
籠の中にたくさん入っている作業着を桶に出して洗い始めた。]
[一つ作品が仕上がり、休息の紅茶を啜る細工師の身上書は、
以下のように村役場に保管されている。]
■名前:ゼルギウス Zelgius
■年齢:28
■職業:宝石細工師
■経歴:
村生まれ村育ち。
生まれ持った色彩故か、太陽光には弱い。
(まったく外に出れない訳ではない。)
細工の傾向は、繊細なものが多い。
名は、そこそこ売れている方だと嬉しいかな。
銀髪 紅眼 身長は178cm位
■希望縁故:正負なんでもござれ。
(血縁関係も遠慮なくという意味で)
苗字は縁故が確定してからつけようかと。
工房の名前も考え中。
―――…嗚呼、そろそろ。
[紅茶缶を手に取り異国の文字で書かれたラベルに視線を移しダージリンの文字に薄く微笑み仄かな香りに眼差しを細めた。ゲルダ前方の古時計はちくたくと正確に刻を刻み振り子はやがてお茶の時間を告げた。客が居ないのを確認し少し奥まった所へ紅茶を淹れに行くと店内に広がる香りに上機嫌となり。]
一人ではつまらないから、
誰かお話し相手が来ると好いのに
[来訪者を告げるベルは成らず、暫しの間お茶の時間を楽しんで]
10人目、細工師 イレーネ がやってきました。
―工房―
…ふぅ。
[額にかいた汗を拭い、手にしていた銀の燭台をテーブルの上に置いた。
鈍く光るそれには白百合が咲き、淵には一定に深い青色の石が並べられ。
神に捧げる神器にしては、少々豪華なそれは寄付するために特別に作った一品で。
美しく丁寧に作りあげれた作品は、これからに対する希望の現われでもあった。
汗と銀粉で汚れた薄い手袋を脱いで脇に置き、白い手で膨らんだ腹を撫でた。]
[ざぶざぶと音を立てて鉱夫達の作業着を洗う彼女の身上書は以下の通り。]
■名前:クロエ・アーロン Chloe Arron
■年齢:19
■職業:洗濯業
■経歴:村生まれの村育ち。両親は元々居らず、祖父に育てられていた。
その祖父も数年前に他界し、以来祖父の跡を継いで夏の間は洗濯業を営んでいる。
洗濯ついでに服の直しなどもやっているので仕事の少ない冬はそちらで細々と生活費を稼いでいる。
■希望縁故:正負なんでもござれ。
幼馴染とかいてくれると嬉しい。
□場所:洗濯小屋 □接続:ゆるオン
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