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[廊下に血痕と、何本かの矢だけを遺して
ふらりと
倒れるように、
窓の外へ首が落ち
大きく後ろに反り
するりと窓枠を超えて
校舎が黒々と影を落とす裏庭の闇の中へ落ちて*行った*。]
[リュウを追い、校舎へと駆けて行くショウの背中を見送って。
この場へと近寄ってくるセンパイの姿に気付きながら、
その場に残された、懐中電灯を無造作に拾い上げる。
一瞬、バチンとプラズマの弾く音と共に、青白い光を放って。
指先に残る僅かな痛みと、掌に収まった電灯を見詰めて
小さく溜息を零した。]
…だっから、痛ぇっつーの…、…
───、…。
[ふと、自らが行使したものに似た力を感覚が捕らえる。
「還された、」と。ポツリ呟いた、直後。
ふ、と。蠢いていた幾つかの気配が消えたのを感じ、
僅か見開いて闇夜に聳える校舎を*見上げた*]
―桜―
[ヨウスケに尋ねられて話したことは又聞きの又聞きに等しいことで、よくわからなかったかもしれなかった]
でもなんだか不思議なことするんですよ、かのうせんぱい
[その声はまるで囁くように小さく、おそらくは対象に届かなかっただろう。]
さすがに、何の力もない私にはむずかしいかなあって、対処を考えてるんですけど
[バトンを放り投げ、片手で受ける。
持ち手をかえて、笑う]
ごはんたべたいし、先、戻りますね
[体力温存。
そう言って、他は気にせず寮に戻る]
─校舎二階・廊下─
…………。
[声を出す事を忘れたような、そんな感覚に囚われていた。
目の前に、広がるいろ。
その源。
それは。
絶対に。
見たくはないと。
そう、思って。
だから。
そのために。
自分は。
思いはその場で空回る]
[矢が弾かれるのも、白い切っ先が自分に向くのも。
見えてはいたけれど。
言葉が投げかけられたのも、聞こえてはいたけれど。
どれもこれも。
とおく。
とおい。
それでも、ウミを抱えたフユが、闇の中に落ちる様子に。
意識は目覚めて]
……また……。
[小さな呟き。
追おうとするように前へと踏み出すものの、足がもつれてその場に膝を突く]
……まもれ……なかっ……た。
[とっさに突いた手で身体を支えつつ。
ぽつり、小さな声で呟く]
なん……で?
[無くしたくなかったのに]
俺は……そのため、に……。
[強くなろうとして]
なの……に。
[なにも護れず、失って、喪って。
なくなってしまう。なくなってしまった。
護りたいと思ったものは]
俺……は。
[身体が震えているのが、妙にはっきりとわかる]
う……あ……。
[震えが止まらない、止める方法がわからない]
くっ……う……わああああああああああっ!!!!!
[震えが導いたのは、絶叫。
迸るその勢いに合わせるように、両手で床を打ち据える。
声に、やり場のない怒りが込められているのは、はっきりと感じ取れるだろうか]
[それでも、やがて声は静まり。
しばし、荒い呼吸だけが周囲に響くか。
その合間に、床に滴り落ちる滴の存在には、気づいていたけれど。
止める術はなくて]
……もう……なんにも……ない。
俺の……まもりたかったもの、は……。
[やがて、紡がれたのは、小さな呟き。
俯くその表情は、他者の目に触れる事はなく]
なんにも……ない……あるのは……。
[『司』としての──異端の力、それだけ。
それだけしかないのなら。
自分は]
……無くすものがない、なら……何も……怖くなんか……ない。
[零れ落ちたのは、どこか軋んだ──でも、今の彼にとっては唯一の真理。
俯いた顔を、ゆっくりと上げる。
瞳にはやや冥い決意の色彩]
俺は……俺の、なすべき事を、やる……。
『司』としての……それが……。
[今、自分がここにいる意味、と。小さく呟いて。
やがて、ゆるりと立ち上がれば、寮へと向かうだろうか。
そこに置き去りにしたもの──身体に最もよく馴染む武具を*手にするために*]
[フユの手に突然現れた、白い刃に、一の矢が成す術も無く弾き飛ばされる。躊躇わず二の矢を番えようとした手が、背後に感じた気配に止まった]
………各務………
[彼を「司」と呼ぶ、フユの声が聞こえた。振り向いて見たマコトの姿は、凍り付いた彫像のようだった]
[ゆっくりと、マコトに語りかけながら、フユが動く。逃げようと…いや、場を移そうとしているのは確かだった。足を止めることなら、出来たかもしれない。だが、そうして、勝てる、とは思えなかった]
…………
[それでも、矢を番え、動かぬマコトの前に立ったまま、弓を引く…フユがマコトを狙うなら、それを止めるつもりで。それだけしか出来ぬと、判っていたから]
[やがて、心臓を喰らわれたウミの身体を抱えたまま、フユの姿が闇に堕ちる…マコトが、動き出しても、弓を引いたまま動かなかった…或いは、動けなかったのか?]
[そして、耳を撃つ絶叫……]
−朝/校内・調理実習室−
[朝日に覚醒を促され、薄らと、目を開く。
堅い床に転がって寝ていたせいで、身体が軋んだ。
保健室のベッドで休もうかとも思ったのだが、
窓が破壊され、内部も荒らされていたため、
言われた通りに絆創膏を取り替え、
(手伝ってくれる人はいなかったが)
2、3、物品を拝借するに留めて後にしたのだった。
その間、校内起きた“何か”に踏み入る事はせず。
誰かの悼みの声に、耳を塞いで―――
ここに逃げ込むようにして、夜を明かした。
内から鍵をしっかりと掛け、子犬を抱いて。]
[気怠さを覚える身体に命じて、流し台に向かう]
『…そういや、外に出られなくても、
電気や水道は通ってるんだな』
[止まってたら、餓死しかねないケド。
呑気な事を考えつつ、蛇口を捻り、熱を流し去って行く。
手を拭こうと荷を漁り、淡い色のハンカチに行き当たった。
飾り気のない、静まり返った水面を思わせる、透明な青。
それは先日、フユから借りたもの。
返す機会を逃したまま、そこにあった]
……。
[仕舞い直して、別のタオルで拭う]
[…室内には熱気が籠っていて、蒸し暑い。
冷房のある部屋にすればよかったと、少し後悔した。
窓を開いた。風が流れ込み、空気が入れ替わる]
『………腹、減った』
[普段と変わる事なく、空腹は訪れた。
流石に、こちらに食材と言えるものはほとんどない。
湯を沸かして、寮から持って来たインスタント食品に注ぐ。
子犬には、準備室から取って来た浅い器に水を入れ、ビスケット。
規定の時間が経過した後、付属の箸を割って食べ始める。
確かに不味くはなかったが、何処か、*味気無かった*]
[朝日が闇を払う頃。
まるで火力の足りない窯で行った火葬のあとのような、幾ばくかの骨を遺すばかりの亡骸は消え失せていた。桜の樹のもとへ誘われたのだろう。
朝露の降りた大地の上でまどろみから醒めたとき、隣に残されていたのは、風に散り忘れたかの如き桜の花びら。
身を起こす。あれほど体中に染み付いていた血も、剥がれ落ちるようにして薄紅となり、舞い落ちて、地面に辿り着く前に消えた。
泥と汗で汚れていた。シャワーを浴びたかった。
寮へ向かう。]
[浴室は利用時間外だったが、咎めるものも居ない。
汚れを洗い流した身体を眺めた。
手首から前腕を撫でる。硬い矢でつけられた傷は既に癒えていた。胸元を撫でる。滑らかな肌があるだけだった。]
[フユは自室に戻った。
生活のあとは残っていたが、当然のように誰も居なかった。
制服は破れていたので、予備のものに着替えた。]
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