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─ 黒珊瑚亭 ─
[駄々を捏ねるカヤの言い分が分かるからこそ、説得の言葉を発するに悩んで。
言いあぐねる間にカヤに指摘されたこと>>32やヘルムートからの言葉>>30が耳に入り、はた、と我に返る]
ご、ごめんなさい……。
[カヤに視線を合わせる姿勢から立ち上がり、彼に背を向けながら右手を目元へと動かした。
子供達に泣くところは見せまいとした心理からのこと。
瞳を閉じれば滲んだ雫が珠となり睫毛を濡らして。
それを抑えるようにして指で雫を拭い取る]
……すみません、教会に、 戻ります…。
[冷静に居られる気がしなくて、一番心を落ち着けられるであろう聖堂に向かおうと出入り口の扉へと向かう。
ロミとカヤのことは頭にあったけれど、共にとは紡げず、ただ足ばかりが動いた]
……カヤ君を、味方に付けられないかしら。
[ロミとユリアンの聲を聞きながら、思いつくことを口にする]
疑われ難いなら、それを利用してしまうの。
カヤ君は人狼を捕まえようと、倒そうとしているのですし───
[紡ぐ内容は聖職者らしからぬもの。
けれどそれを厭うことはない。
優先順位など、当の昔に決まっているのだから]
― 黒珊瑚亭 ―
[どうしたらいいのか、なにをしたらいいのか。
あたしはわからなくて。]
御伽噺、のままでいいのに……。
変わらないままで…。
[いつまでも、穏やかな日々が続くと思っていた。
あたしは、こんな変化なんか望んじゃいない。
いつの間にか、あたしの視線は床に落ちていた。]
─ 黒珊瑚亭 ─
それは俺も同じ。
何をどうすればいいのかなんて、てんで浮かんでこない。
[近づいてきたカルメンに、どうした?と首を傾げて]
ああ、今は大丈夫だよ。
こんな話になるとは思わなかったから、緊張していたけどね。
[近寄ってきたカルメンの視線が握りっぱなしの左手に注がれていることに気がつくと、若干震わせながら手を開いてみせた]
結社員、か。
なら、――…力についても詳しいか。
[ぽつ、と独り言ちる。
確かめたい事は浮かぶが覚悟を聞いたばかりの団長と
向き合うにはもう少しだけ時間が必要に思えた。
アーベルの言葉が、過る]
……。
アーベルこそ、大丈夫なのかよ。
[階上に繋がる階段を見詰めて、深い息を吐いた**]
― 黒珊瑚亭 ―
うん、12年だから、ね…。
分からなかったのはお互い様、か。
連絡できなくて、すまない。
[ユリアンとは確か同い年だったか。
破顔する彼>>26に、つられるように頬を綻ばせるも、
男前と呟かれれば、え?とびっくりした様子で瞳を瞠り]
はは、ユリアンこそ、少し逞しくなったような?
[記憶の中の子どもの彼と目の前を比べて、
何処となく羨むような声で小首を傾げ]
ありがとう…。
ただいまって、笑顔で言えたら、どんなによかったか。
[おかえりに言葉に小さく微笑んでから。難儀だという呟きに、
…そうだね、と重い口調で頷いて、再び瞳を翳らせた]
― 黒珊瑚亭/二階廊下 ―
――大丈夫? 気分でもわるくなった?
[名前を呼んでも顔をあげないアーベル>>40にあわてて近づく。
顔を覗き込むように傍らに膝をついた。
二階へと上がってしまっていたから、カヤへ向けたアーベルの言葉は知らぬまま、知っていたとしても態度は変わらぬだろうけれど]
…おれ、外いってくる。
[とりあえずここには居たくない気持ちが膨らんで。
そう言うと宿屋を出て行った。
空腹がすっかりどこかに飛んでって。
足は教会ではなく、違うところに向かっていたが。]
─ 黒珊瑚亭・二階廊下 ─
[ユリアンに言葉を返せなかったと同じく。
自分の言葉に対してのカヤの返事>>45にも、声を返す事は出来なかった。
自分自身も集められた中に人狼がいるなんて信じたくないのに、口を開けばまた少年を追い詰める言葉が出てしまいそうだったから。
階下から友に案じられている>>43事も大体予想は出来ていたけれど、今はただ自分の感情を抑えるだけで精一杯で]
…悪ぃ、ちょっと。
自己嫌悪とか、苛つきとかで、身動きとれねー、だけ。
[早まり、すぐ傍で止まった足音>>47にユーディットが近付いてきた事を知るも、顔は上げられなくて。
ただいつもよりも力無く、素直に答えを返した]
― 黒珊瑚亭 ―
エリお兄、か…。
まだ、そう呼んでくれるんだね。
えーと、カルは綺麗になってて、びっくりしたよ。
[カルメンの呼びかけに、小さく頷いて。
記憶の中では少年っぽかったような気のする彼女が、
すっかり女性らしくなっていることに、
老人>1:62に確認してもらっていた とはいえ、
改めて、微かに戸惑ったような表情を浮かべる]
……知らない人ならいい、というものでもないとは思うけれど、
知ってる人ばかりは、つらいね…。
[カルメンの言葉に滲む感情は察せられて。
同じく、嘆息しそうになるのを堪える]
[己の身を第一に。
身を挺してでもと考えるナターリエにとって、ユリアンの言葉は相反するものとなってしまうのだけれど]
では、やってみますね。
[それについては是も否も紡がず、提案に否がない部分だけを受けて聲を返した]
─ →教会・聖堂 ─
[目元の雫を指先で押さえ拭いながら、教会へと辿り着き聖堂の中へと入る。
そこに神父は居らず、静かな空間にあるのはナターリエの姿のみ。
祭壇の前まで歩み寄ると、跪き両手を組んで祈りの形を作った]
主よ……。
皆必死に生きておりますのに、如何して斯様に過酷な試練をお与えになるのですか…。
まだ幼き子も居ます…。
あぁ、主よ。
我らに寛大なる慈悲を────
[祭壇の前で捧げる祈り。
誰も居ない空間で紡がれる声は、痛ましさを載せ反響していた**]
[生きるために人を食らう必要があるだけで虐げられる境遇は、人狼にとって理不尽以外のなにものでもなく。
それを援くナターリエにとっても許容出来ぬことであった。
故に人のためではなく、人狼のために祈りは捧げられる───**]
― 黒珊瑚亭/二階廊下 ―
そ、か……
あんな、話もあったし、みんな、混乱してる、し。
[ナニがあったかはしらないけれど、素直な答え>>51に緩く瞬き。
苛つく気持ちもわからなくはない。
何故と怯える思いは転じれば苛つきと同じになるだろうから]
部屋もどるなら、肩かそうか?
[無理に顔を覗き込もうとはしないまま、といかける]
─ 黒珊瑚亭・食堂 ─
俺も少し外の空気を吸ってこよう。
カルは家に戻る?
[それなら途中まで一緒できるかと、誘うように聞いた**]
― 黒珊瑚亭/二階廊下 ―
カヤかあ……あの子思った事そのまま言っちゃうし。
しかたない、よ……あとで、謝ればいいって。
[あのいたずらっ子に、ときけば緩く瞬き。
思ったことをそのまま言う少年を思えばなにかきっかけがあったのだろうとは思う。
それを悔やんでいる様子に深くは追求しないまま。
珍しく頼られて小さく笑った]
ん、いーよ。
無理して倒れられたら、いやだし。
[顔をあげたアーベル>>56に、出来る限り何時もどおりに頷いて。
はい、と手を差し伸べた]
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