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[店の奥、静かな笑みを浮かべた店主に笑みを向ける。
しかし店には入らずに、ゆっくりと立ち去った]
パレードは今日だけですし…ね。
[言い訳のように呟けば、また歓声が届く。
聞き覚えのある声に、男はそちらへと足を向けた]
ええ。この子がもう、おちつかなくてね。
リック君も、サーカスを見に?
[エレノアはくすりと笑い、"Miss"のほうは手を振って
視線をすこしずらせば、先日会話を交わした青年の姿が見えるだろうが、まだ気づけずに]
ん?
あ、骨董屋の。
骨董品から足が出ちゃったりしてないようでよかった。
別に揃って、ってわけじゃないけど。
ただ、パレードを追ってみてるだけ。
……、
[花から手を離して緩く首を傾け、
テディベアを抱えて口許を隠す。]
ありが、とう。
[返した声は、
いつもより更に、
小さくて。]
あら、先日の…。
[こちらにもほほ笑んで会釈をし、
娘のほうもぺこりとお辞儀をして、笑いかける。
以前は彼も、たしか自分が見えたはず、と。]
賑やかだからね。
Missもたのしいんだろ?
サーカス、チケットを母さんが行けってくれたからね。
パレードだけでもしっかり見ていかないと怒られる
ええ、また是非に。
[ニーナの拍手に、一礼して]
さて、そろそろ仕事に戻らないとまた失業してしまいます。
ニーナさん、サーカスでまたお会いしましょうね。
[微笑んで、軽く手を上げる]
――おや、マジックはもうお終いでしたか。
惜しいことをしました。
[二人に声を掛けて笑みを見せ]
こんにちは、ニーナ。コーネリアス。
ニーナはお買い物ですか。よろしければお手伝いしますよ。
……それは、どういう意味ですかと。
[リックの言葉に、にこりと笑いつつ。
避けられないなら、頭の上に手をぽふり、と置いて]
追うだけ、じゃ面白くないでしょうに。
……そう、思いませんか?
[どこか楽しげに言いつつ、エレノアとその娘の方を振り返る]
や、こんにちは。
今日は、いつになくご機嫌なようで。
[ぺこり、とお辞儀をする娘には、ごく軽い口調で声をかける。
その様子は、そこに当たり前に人がいるようにも見えるだろうか]
こんにちは、ヴィンセントさん。
ああ、丁度良かった、ニーナさんを送ってあげてください。
私は仕事に戻らなければいけないものですから。
ふふ、そうね。
お母様もこられればよかったのにね。
ああ、これは、お母様へのお土産かしら?
[そういってリックに紙の花を差し出して。
一方、娘はハーヴェイの猫に興味深深、といった模様]
はい。お仕事、頑張ってください。
[軽く上げられた手に、空いた片手で小さく振り返す。
と、近付いてきた人影に、視線を其方へと向けて。]
あ、ウィスラー先生。こんにちは。
[数日前に診療所で見かけた医師だと気付いて、ぺこ、と軽く頭を下げる]
はい、でも今日の買い物は診療所ではなくて、
個人のものですし、量も少ないですから。
[大丈夫です!と、紙袋を片手で抱え上げて見せて、
ふと、紙袋の中身を思い出した]
あ、先生も、キャンディ食べますか?
先ほど、幾つか頂いたんですけれど。
[細い眉の端が下がる。]
ん、と。
えっと。
[暫く言葉に迷って、]
行くところ、あるから。
またね?
[熊の手を振って挨拶して、]
ありがとう。
[もう一度お礼を言って、
ぺこりとお辞儀をして歩み出すけれど、
ゆっくりとした足取りは、
追いつこうと思えば簡単に出来るくらい。]
さ、そのままの意味じゃないかな。
……あー。でも悔しい。
手、どかせよ。
いつか逆にやってやる。
……追うだけでもおれは十分楽しいな?
[コーネリアスに頷いて]
そうですね、お仕事頑張って下さい。
ニーナには診療所でお世話になってますし、責任持って送って差し上げますよ。
おや、ご自宅でしたか。
ですが、診療所へ行く途中ではありませんからかまいませんよ。
飴はもちろんいただきます。お駄賃にね。
[甘党は診療所でも変わらない様子]
ほら、遠慮せずに。
急がないとサーカスの開始に間に合いませんよ?
[にこやかに笑って、ニーナの抱える荷物へと手を伸ばす]
そう…これはDOLLの仕事かもしれないな。
[楽しげに囁く]
ニーナは、一度逃れた魂を持つ娘に違いない。
もう一度我が手に戻すには、別の力が必要だ。
探すがいい。
力を持つ者を。
[黒猫は、肩の上でゆる、と首を傾げて尻尾を揺らした後、挨拶するようになぁう、と鳴いて]
……ああ、ちゃんと紹介してなかったかな?
こいつは、俺の相棒のウィッシュ。どうぞ、お見知りおきを。
[親子に向けて、黒猫を紹介して。
リックの言葉には、くつり、と楽しげに笑って見せる]
大体、そりゃ俺じゃなくてじいちゃんに言ってやってくれ。
その内、骨董品と一体化するんじゃないかと、心配すらしてんだから。
[言いつつ、ぽふぽふ、と頭を撫で]
いつか逆に、ねえ……やれるもんなら?
まあ、追うだけでも楽しいと言えば楽しいが。
せっかくなら、楽しんでかないと損だと思うぜ、俺は。
ん、そっか。
またね。
[微笑み、小さく手を振り返す。ゆっくりとした足取りをやや心配そうに見送りはすれど、追いかけようとはしない。目の前で転ぶようならば、即座に手を差し延べに行くだろうが。]
きちんと送って差し上げますよ――サーカスへね。
[くすくす笑いに同じく笑いを返すも、続く言葉に苦さが混じる]
おやおや…団長ならばと期待していたのですが。
彼女の魂の光はさぞ珍しい色彩だろうと期待していましたのに。
[控えめな声に、苦笑を含んで]
いえ、魂の美しいであろう蕾を見つけたのですが、どうも摘み取るのは難しいようでしてね。
[詳しくは団長が話すだろうと耳を傾け]
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