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[エーリッヒが懐に手を入れる。]
[金属臭。わたしは緊張し、わたしを自分の後ろに隠そうとするゼルギウスさんの手に抗う。]
[ナターリエの右手首を少し強めに握り、
左手を握る力を緩めさせて首を静かに振る]
ナタリー、それくらいにしておけ。
ゲルダが…悲しむぞ…?
[ナターリエにとっての親友の名前、
ゲルダの方に視線を向ければナターリエもつられるようにそちらに視線が向くであろうか?]
俺が人間である証拠?
[ベアトリーチェに戻した視線。再び凍る表情]
残念ながら無いな。
俺は花を持ってはいない。
[それは誰まで知っていただろう。
今はそうしたことに気を払う余裕もなくて]
そうだな、君を確かめてからなら。
確かめられてもいいさ…!
[何かが一線を越えた。
引き抜いた右手、光る銀の刃。
マテウスの声も聞こえず。
ただその狂気にも近い感情に支配されたまま。
足元を蹴って少女へと向かう]
でも。
[エーリッヒに言い募るにも、この状況が分からないでは、何も紡げず。
眼差しばかりが労りと悲しみを表す]
ううん、マテウス兄さんが謝ることなんて、無い。
しかたない。
[諦めに眼差しを伏せる。
そうする事でしか受容できないとばかりに]
……っ!!
[しばらく、イヴァンの死体を見つめていたが、背後からエーリッヒが刃を取り出して、ベアトリーチェやゼルギウスを刺そうとする姿を、老婆が目にした]
……やめなさい……!!
[そこから先の行動はすでに無意識の領域だったのだろう。
気付けば、老婆はエーリッヒと二人の間に挟まるように立ちふさがって、エーリッヒの刃をその体深くに受け入れた]
……ごほっ!!
[口の端から血を飛び散らせたまま、老婆はエーリッヒの手を優しく包み込むようにつかみ、そして、穏やかな笑みを浮かべた]
みん……な……大丈夫です、よ……。
不安なこと……怖いことは全て……このばばが引き受けてあげますから……。
ほら……もう……怖くないでしょう……?
だから……落ち着いて……最初から……もう一度考えてみて……ね……。
…ゲルダ。
[ぽつりと呟く。マテウスから聞いた親友の名を。
つられ視線をあげるともう一つの大切な姿が。
瞬時、泣きそうな顔でゲルダを見上げた後、それを見せまいと視線を戻し、大人しく手を緩めた。
すぐ傍で、エーリッヒの声が聞こえる。
脳は冷静だ。
それは血のなせる業か。
エーリッヒの叫びの中の、不可思議な言葉を耳に入れながらも、緩く首を振った。]
…イヴァンを、ここに置いておけない。
[心臓を貫かれたイヴァンから、流れたちの量は夥しく。
服の半分は赤黒く染まっていた。]
[それは、人狼を自らの命を張ってまでも守る必要があるという役割を演じただけだったのか。
それとも、老婆がただこの誰もが憎みあうような状況を純粋に悲しんでいたからなのか。
老婆自身にもそれは分からない]
[ただ一つ確実なのは、失われる可能性の高かった命達を救ったということだろうか]
…?
[刹那、伏せた眼差し。
その間隙を縫うようなヨハナの悲鳴にも似た]
…っ、
[はたり。はたり。
幾度瞬きを繰り返しても、光景は変わらなくて]
[ナターリエの方に完全に気を取られていたため、
エーリッヒがヴェアトリーチェ達に襲い掛かるのに気づくのに遅れる]
…!
[手を伸ばして声をかけようとして、
瞬間飛び出すヨハナの姿、突き刺さる刃。]
ヨハナさんっ!
[そちらに駆け寄るべきか、ナターリエのことも放っておけず]
くそっ!
[どうすることも出来ない自分に悪態が口をついてでた]
あ……。
……な、ん……。
[目を見開く。ヨハナの手が右手を覆う。
穏やかな笑みは、ただ自分の知る優しい老婆のものでしかなく]
ちが…おれ、は……。
…どう……ヨハ…婆……。
[手を離すことも出来ず、ただ震えて。
過去と同じように。ただただ震えるばかりで]
[ぼやける視界を取り戻した時]
[それは既に遅かった]
婆、ちゃん…!
[エーリッヒとベアトリーチェの間に割って入った老体]
[真紅が見開かれた]
[ふらつく足が床を蹴り]
[倒れ込むような形でベアトリーチェの横、ヨハナの傍へ]
[わたしはヨハナおばあさまの傷口を押さえる。服が血に染まっていく。]
…あなたは…あなたという人は…!
[憎しみを込めた目で、エーリッヒを見据える。]
[ナターリエが幾分か落ち着いた様子にエーリッヒに駆け寄り]
エーリッヒ、落ち着け。
ゼルギウスっ!ヨハナさんの容態をっ!
[この場でもっとも医療の心得のあるもの、ゼルギウスに声をかける]
頼むっ!ゼルギウスっ!
[ベアトリーチェやゼルギウスが駆け寄り、エーリッヒが嘆いているのを見れば、老婆はもう一度大きく笑みを浮かべる]
……ほぉら……。
本当は……みんな……優しい子なんだから……ケンカしちゃ……駄目……。
だから……仲直りの……挨拶として……みんな……握手なさいな……。
いつまでも……ケンカしたままだと……このばば……怒りますよ……。
[そう言っているそばからも、老婆の顔からは血の気が引いていく]
どけ!
[手を離せずに居るエーリッヒを突き飛ばし]
婆ちゃん!
しっかり!
[ベアトリーチェが抑える傷口に懐に忍ばせてあった布を何枚か取り出し押さえつけるように当てた]
くそっ、道具持って来る!!
[今この場に仕事道具は持ってきていなかった]
[紅に濡れた手はそのままに、立ち上がり二階へと駆けて行く]
[部屋に入り仕事道具を引っ掴んで戻ってくるが、はたして間に合うか]
違う!
俺はヨハナ婆を殺したかったんじゃないっ!!
[絶叫。それは確かに先のイヴァンにも通じるものがあり]
俺は。俺が。俺は……!
[言葉が紡げない。
ゼルギウスに突き飛ばされ、マテウスに引き離されるまま。
視線は老婆を見つめて]
どうしてだよ。
どうしてこんなことするんだよ……!!
[その言葉はヨハナに向いているようで。
どこか違うものも混じってもいた]
大丈夫……大丈夫……。
ばばはこう見えて……頑丈なんだから……。
何も……心配することありませんよ……。
[その目は段々と焦点を失っていき、意識が朦朧としてくる。
それでも、老婆は何度も何度も]
……大丈夫……。
[と、繰り返す]
[何も出来ない事に、軽く唇を噛む。
悲鳴すら、上げられなかった。
唇の微かな痛みが頭を、身体を動かす]
エーリッヒ。
[責める響き以前に、普段の抑揚に乏しい声音で名前を呼ぶ。
そちらへと歩み寄れば、聞こえるのはヨハナの言葉]
お願い。
今は、ヨハナ様の言う事聞いて。
喧嘩しないで。
――…ベアトリーチェも。
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